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たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

野菜を食べると健康になる。

お花見弁当

2023.3.30 松山城の桜も満開でお花見日和です。毎朝、1時間堀之内公園を歩いているのですが、この時期は頑張って城山に登り松山城の桜も楽しんでいます。

お花見と言えば、お花見弁当。筍の旬もこの時期なので、我が家では毎年、桜の花の塩漬けと筍のいなり寿司を作ります。

今年はもう少し映えるように炒り卵を載せたり、しらすや桜でんぶやアスパラガスも載せてみました。これは四国ガスの料理教室で作ったもの。野菜料理教室なのでとにかく沢山の野菜を食べてもらいたい。野菜を食べると健康になるって知っていましたか?

松山産アボカドのいなり寿司

キッチン革命

テレビ朝日のスペシャルドラマ「キッチン革命」を見て驚きました。それは、今、私たちが使っている計量カップや計量スプーン、そしてキッチンは、女性たちの手で発明し勝ち取った、「家族の健康と快適な調理空間を実現する」ためのものだったということを知ったから。

我が家のキッチン

そして、何気なく使っているレシピもこの時「料理カード」として始まったもで、誰もがレシピを見れば、8割は美味しく作れるというもの。あとの2割は愛情だというが、慣れでもあり、その家庭の味に変化させていくことだと思う。

計量カップやスプーン、料理カードを生み出したのは戦前から戦後にかけて食の革命に貢献した女性医師。当時、不治の病だった脚気はビタミンB1不足が原因でかかる。食生活が変わり、玄米からより美味しくて食べやすい白米に代わったことで、お米に含まれるビタミンB1が失われ国民病ともなった。それを突き止めて、薬ではなく玄米を美味しく炊飯するレシピを考え、病人に食べさせたところ、薬で改善しなかった症状が食の改善で治ったというもの。

しかし、飽食の現代でもこの脚気は無くなっていない。それは、何を食べたら健康になるのかを考えずに、毎日、お菓子ばかり食べて倒れた調理師学校の生徒がいたことを、その学校の校長先生に聞いて知ったから。玄米を食べなくとも、現代では多くの食品が溢れ、多くの野菜から肉からもビタミンB1を取ることは容易である。健康的な食品は溢れている。それでも、生活習慣病になる人は多い。生活習慣病はまさに、薬ではなく食でしか治せない。

食べ物と人

何を食べるかは一番個人的なことで、誰にも強制されたくない。今日は牛丼が食べたい気分だし、焼肉とビールの口になっていると仕事帰りには一目散にそのお店に駆け込み疲れを癒す。それは悪いことではない。

野菜たっぷり菜の花とトマ玉牛丼

食は健康な体を作るエネルギーになる(第一次機能)とともに、美味しい楽しい嬉しい(第二次機能)も重要な役割を持っている。味わいや食感や食べたときの爽快感などそれも重要な食の役割だ。

ただ、SNSで多くの人がアップしている美味しそうな食事を見て、毎日、この食生活だと生活習慣病になるなと思う人は意外に多い。もちろん、そんなコメントはつけないが、もしかしたら、キッチン革命をした女性たちのように、それを伝える勇気があれば、もっと病気になる人を減らせるのかもしれないとも思う。

キッチン革命で計量カップや計量スプーン、料理カードを作った女性医師は医学だけではなく栄養学で家族の健康、国民の健康を救おうと奮闘した。家庭で美味しく健康的なレシピを伝えるために、面白いくらい色々なチャレンジをしている。

調理人に頼んでお店のレシピを教えてもらおうと思ったが、そもそも計量なんかしていないので、一人前の調理師になるには修行と鍛錬だと言われる。それでも、食い下がり、お店の仲居さんを味方につけ、調理人が使った調味料を残った量で量り、いちいち記録して平均値を出す気が遠くなるような作業だった。それが、レシピになり始めて作った人でも8割の美味しさは作れるようになった。何気なく使っているレシピにもそんな歴史があったのかと驚いた。

2年で15キロ減量できる野菜料理レシピ

そんな女性たちが作り上げた、健康になるための食事の伝え方を今まさに伝えていかなくてはならないと、改めて感じた。調味料も調理器具も現代は多くのもので溢れている。だからこそ、何を食べたら健康になるのか。どんな食生活が体調がよくなるのか。肌荒れは何を食べると治まるのか。胃もたれは何を食べると改善されるのか。健康的なダイエットはどうしたらいいのか。わかりやすく、簡単に、誰もが実践できるものがいい。

痩せ飯

20年前、私は夫が人間ドックで「これ以上太ると脂肪肝になりますよ」と医師に言われ、そこから野菜料理で2年で15キロのダイエットに成功し、そこから野菜料理教室を始めた。野菜を食べると痩せるわけではなく、バランスのいい食事になったということだ。

例えば、ビタミンB1は代謝を促進して疲れを取る。そこで、まずは、一番お勧めのレシピをご紹介します。地味で美味しい誰でも失敗しない1しなです。

【白菜と豚肉の炒めあん】

材料 2人分 

白菜200g しめじ100g 豚肉薄切り100g すりおろし生姜小さじ1 ウズラの卵水煮6個 

油大さじ1

A(だし醤油大さじ2 みりん大さじ2 酒大さじ2 片栗粉小さじ2 水100ml)

作り方

①白菜は芯と葉を分けて切り3cm程度に切る。しめじはほぐしておく。豚肉は食べやすい大きさに切る。

②フライパンに油を入れ白菜の芯から入れ中火で2分焼いていく。豚肉を加え、焼い色がついたら葉としめじも入れて2分炒める。

③弱火にしてAを回し入れ、ウズラの卵も入れたら、中火に戻し1分程度しっかり混ぜる。

ご飯のおかずでも、ご飯に載せて丼にしても美味しいですよ。白菜からは旨味成分のグルタミン酸が出て美味しく仕上がります。豚肉にはビタミンB1が含まれ疲れを取ってくれますよ。

その他にも野菜料理レシピを1,000以上「くにこキッチン」のブログにアップしていますので、体調を気にしている方は是非、活用してくださいね。無料です♡

農村と漁村と街をつなぐ料理教室

野菜料理は野菜炒めや煮物、サラダしか思いつかないという人にお勧めの料理教室を開催しています。

1日これくらいの野菜を食べていますか?

こんな方にお勧めです。最近疲れが取れない方、体重が増えて困っている方、肌荒れが治らない方、便秘でお腹が苦しい方、血糖値が高く食生活を改善するように言われている方、など。興味のある方は、是非いらしてくださいね。

 開催日 毎月第1.3火曜日10時~12時30分 

 場所 松山市花園町商店街

プライベートレッスンもありますので、お好きな日程や時間帯でも可能です。お気軽にお問い合わせください。

そして、食べて農家応援もモットーの料理教室は農家と街を繋ぐ料理教室で、食材は100%愛媛産を使います。岩牡蠣の旬が始まるので、5月には岩牡蠣でおなかいっぱいになる料理教室も開催します。5品の岩牡蠣料理を堪能します。参加者には直販の特別価格で岩牡蠣を買うこともできますよ。

【岩牡蠣をおなかいっぱい食べる料理教室】

蒋渕の岩牡蠣

 日時 5月23日(火)10時30分~12時30分

 場所 松山市花園町2―3 アトリエやの

  参加費 5,500円(材料費レシピ代等込み)

 申し込み atelieryano@gmail.com

 一緒に楽しくお料理しましょう。

野菜を食べると健康になる

私の夢は食で社会貢献をすること。

そして、「野菜を食べると健康になる」という本を出すこと。実はこの文章を書きながら、これを思い付き、決心しました。

レンチンでミモザサラダ

野菜は食べてもエネルギーにはあまりなりません。野菜や果物には体調調節機能(第三次機能)があり、私たちの身体の体調を整えてくれる栄養素が沢山含まれています。いつもの食事にはどんな野菜が足りないのか、何を取ると不調が改善されるのか、自分でわかるようになると、料理はただ空腹を満たすだけのものではなく、生きていくためには一番大切なものと気づかせてくれるでしょう。

旬の野菜を地産地消で摂れば、私たちの健康はもちろん、地域の農業も続けられ活性化されていきます。何を選ぶのか、食べるのか、は小さな選択でも、多くの人が地元の新鮮で美味しい野菜を、毎日食べることで、家族も地域も健康になるなんてこんないいことはありません。

知人の阿古真理さんは「家事は大変だって気づきましたか?」という本を出され大きな反響を呼んでいます。キッチン革命のドラマの中で知った、大変な水仕事を改善するために作られた、システムキッチン。それでも、まだ、家事は大変なのです。そして、料理は苦手だし面倒だし苦痛という人はまだまだ多い。

料理を仕事とする私でさえ、面倒だと思うことは多くあります。それでも、健康で快適に暮らすために、食生活を気にすることを始めてみませんか。

まずは野菜料理を作ってみましょう。1日350gの野菜を食べるだけで、便秘は必ず治ります。だまされたと思って、ちょっとだけ、食生活を改善してみませんか。そして、料理料理も少しだけ始めてみませんか。いつでも私が力を貸します。

そんな話を先日、JAうまの食育講座の講演会でお話してきました。知らないで食べる、から、知って食べるへ。参加者の皆さんは、「野菜についてまだまだ、知らないことだらけで知る機会になった」と話してくださいました。

野菜を食べると健康になる。

騙されたと思って毎日、たっぷりの野菜を食べてみませんか。未来が変わるかもしれませんよ。

(写真・文 農学博士 野菜料理家 野菜ソムリエ上級プロ やのくにこ)

ABOUT ME
やの くにこ
松山市内で野菜不足解消の料理教室をしています。野菜料理で夫を2年で15キロの減量に成功したことから、野菜料理教室をスタートさせました。サラダや温野菜や煮物だけでなく、美味しい野菜料理を教えています。料理教室は自宅アトリエのプライベートレッスンや四国ガスやカルチャーセンターひめぶん、県内の市町村からの依頼で各地で開催しています。6次産業化プランナー(愛媛県委嘱)として商品開発のお手伝いをしたり、地域活性化伝道師(内閣府委嘱)として食べて農家応援をモットーにしながら、食で地域活性化や商店街活性化の企画運営などをしています。愛媛新聞に「そうだったのか!えひめ食の探検」を6年間連載。テレビ愛媛「まる生金曜日」で食のコメンテーターを2年。あいテレビニュースキャッチあいで「旬なイッピン」を4年間担当。現在はNHK松山放送局のラジオまどんなで毎週水曜日に簡単レシピと私が気になったフードトレンドフォーカスのお話をしています。40代で愛媛大学大学院に入り農学博士を取得しました。20代は東京で証券会社勤務。
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