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たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

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困った時のよしはらさん

はじめまして。吉原匡樹(よしはらまさき)と申します。三重県生まれ、現在も在住。愛媛県とのご縁は妻の出身地ということ。コロナ前は年一で帰媛しておりました。結婚後、両県に共通点が多いことに気づく。

愛媛と三重の共通点

海:魚介類、真珠(南予と伊勢志摩)リアス式海岸
果実:かんきつ類(中南予と紀勢東紀州)
工業:海浜地帯の工場地域(新居浜と四日市の工場群)
甘味:伊予福と赤福(餡子と餅のハーモニー)
野球:高校野球は頻繁に対戦。勝敗は…
サッカー:公立名門高校の全国制覇(南宇和と四中工。四中工の三羽烏は同年代)
「県」が東西又は南北に長い。いずれも県端から県端まで150KM以上

共通事項が多いですね。

【守破離から学ぶ】

この言葉は剣道や茶道などで修業の段階を示したもので、最近に気になっている言葉です。
「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。
「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。
「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

このような精神が日常生活に浸透していることもあるのか? 日本には100年以上続く企業が全世界約80000社のうち40%、約33000社も存在します。第2位の米国に倍近い差をつけた圧倒的な実績です(2020年帝国データバンク)勿論、諸外国からの侵略支配を受けていないという歴史的事実もありますが、代々事業承継を繰り返してきた伝統と実績があり、おそらく後継者不足は現代に限ったことではなく、それを乗り越えて続いてきています。幾多の困難を乗り越えて事業承継されてきた理由の一つがこの「守破離」なのかな? と思うわけです。

 ではなぜこの話題をするか? 実は私はその事業承継者(予定)であったからです。今回のコラム初投稿では私という人物を知っていただければと思い、自己紹介を兼ねて考えていることを書かせていただきます。 

【セオリー破りですね】

 私はこの1月にコンサルタントとして独立起業、その直後に言われたこの言葉。それまでは実父が社長で経営する独立系ソフトウエア会社に勤務し私が専務、役員の弟に加え従業員数名の典型的な中小零細企業。社内外的にも私が後継者という認識は間違いなかったと思います。

 ではなぜ後継者という道ではなく独立起業に至ったのか? まずはタイミングの問題。日本の中小企業経営者の平均年齢は約62歳(2019年東京商工リサーチ調査)年々経営者の年齢は高くなり、事業承継の年齢も遅くなる傾向です。実際、事業承継話は私が30代後半で出ましたが、10年以上経過しても進まず、改めてタイミングと承継の難しさを実感する出来事です。やはりここが「ベスト」と思うタイミングで渡したいのが経営者の気持ちのようで、それを見極めているうちに社会情勢や社長自身の体調などもあり、気を逸したかもしれないと感じています。
 もう一つは求められる「社長像」と自分が「ありたい」と思う姿とのギャップを埋められなかったということがあります。こういった面のすり合わせというのは実は一番重要かもしれません。、特に現経営者が創業者である場合、自分が0から立ち上げて成長させてきているので判断基準、求める基準もそれに基づいたものになりがちです。気を付けないと経営者からの押し付けになりかねません。私がより強く感じた部分はここです。
 しかし後継者からすると早めに承継し、ゆとりを持ちながら進めたいものです。特に中小企業で同族の場合、何事においても「それぐらいわかるだろう?」という気持ちが発生して余計な課題を作り出してしまうと感じる部分が出かねません。私の周囲の同族企業でもその様な状態でした。特に過去の成功体験は判断を鈍らせる場合があります。

 だから、世の中の経営者、後継者の方々はどの様に事業承継されてきているか? 考えれば考えるほど自分には事業承継は「無理だなぁ…」と感じるようになります。自分の理想よりも周囲からの求められる姿を受け入れその道を進むこともあり、だけど、一度きりの人生だから自分のやりたいと思っていることをやることも人生。そう思った時に……

まさき

全ての条件を取り払ってお前は何がしたいんだ?

 自分と向き合って心の中の「リトルまさき」と対話。その結果、今年1月に独立起業に至ります。自分でも思い切った決断だと思います。実は事業承継直前でしたし……


 そして独立起業後は「決断」の連続です。進む方向、資金繰り、人材育成等色々あります。決断という字を分解すると「決めて」「断つ」と書きます。「断つ」とは「捨てる」ことなので、経営者の仕事は「決めること」、即ち「捨てる」ことの連続だと思っています。例えばランチ時にパスタとカレーで悩んでパスタにしたけども、目の前の友人はカレー。それをみて「あっちにしておけばよかった」って思いますか? ランチの場合、次にカレーを食べればいいですが、経営は社長の決断が会社の将来、従業員やその家族、お取引先の未来を決めます。なので、事業承継よりも大変でより厳しい道を選択したかもしれませんが、それ以上に自分で決めたことを即実行できるので面白い毎日です。

【困った時の……】

 経営者も後継者もいろいろ試行錯誤し、悩み、時には周囲に相談したり……でも背景や環境も違うので参考にはなれど「答え」にはなりません。決めるのは本人です。
 でも、そういった悩みを抱えている人、自分と同じ様に同族企業の後継者問題で悩む経営者、後継者を減らすことができれば何かしらの助けになるのではないか? 自分の経験を活かし、経営者、後継者に寄り添いその時に最適と思われる支援を行いたい、その想いで至った起業です。

 このkomayoshiという屋号は「ビジネスの困ったを良しにする」と「困った時のよしはらさん」という2つの意味を込めています。

 皆さんのビジネスの困ったがある時はもちろん、ない時でもそれ以外でもぜひ吉原を愛媛に呼んで下さい。呼んでいただければ駆け付けます。5-6時間ぐらいで行けると思います(笑)

何かしら読んでいただいた方に伝わればうれしいです。 みなさまどうぞよろしくお願いします。

ABOUT ME
吉原 匡樹
1973年生。大学卒業後、ハウスメーカー、独立系ソフトウエア会社勤務を経て2022年1月に独立起業。「こまったときのよしはらさん」というお客様の一言をそのまま屋号として「komayoshi(こまよし)」とし、いざとなったら頼っていただける存在になれるよう中小企業向けに人材育成、社員教育、システム導入支援・運用指導などを行っています。下戸ですが、飲み会の場は大好きです。どうぞよろしくお願いします。
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