Column

たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

ビジョン〈what I want〉~私は何を願うのか?~

皆さま、こんにちは。山中です。

2回目のコラムになります。
1回目のコラムでは私の自己紹介をさせてもらいました。(1回目のコラム)

今回は、私を含め皆さまも一緒に考えていけると嬉しいなーという想いを込めてお届けしたいと思います。

突然ですが「ビジョン」と聞いて、皆さまはどのようなイメージを持ちますか?

理想、未来、将来像…。
面接であなたのビジョンは何ですか?とか、企画会議なんかで〇〇年の未来を展望する新しい将来ビジョンを提示してくださいとか、こういったイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?
何だか難しく感じる人もいれば、どこかの誰かが決めた理想論などと思う方もいるかもしれません。
あなたのビジョンは?なんて聞かれたら、何だか気恥ずかしいような、人に知られたくないような、そんな気持ちになる方もいるのではないでしょうか?

私が今学んでいるコミュニティにおいて、この「ビジョン」について以下のような言葉を使っているのがとても印象的なのでご紹介します。

ビジョンとは「what I want~私は何を願うのか?~」

…どうですか?
私、この言葉を聞いたとき、たったこれだけのことなんだ!って妙な納得感を覚えました。

今、世界にはたくさんの社会課題があって、しかもヒト・コト・モノが複雑に絡み合っていて、答えなんてどこにもない。私たちが生きているのはそんな社会。
だからこそ「ビジョン<what I want>」が大事だなぁと思うんです。

私は、地球温暖化防止に向けた普及啓発活動を一般的に言う本業として行っております。
この業務で求められるのは地球温暖化の原因となる温室効果ガス(特に二酸化炭素)の削減です。
そのため、普及啓発(イベントに何人来たか、アンケートに何人回答をいただいたか、など)できた人数に係数をかけて二酸化炭素削減量に換算して報告するのが仕事です。

ここで皆さまに質問です。

二酸化炭素の削減はビジョンでしょうか?

…いかがですか?

私は、二酸化炭素の削減はビジョンではなく目標だと思っています。

削減数値目標があると活動しやすいのは事実です。
意識合わせもしやすいし、進捗も確認しやすい。数値目標を達成したかどうかすぐに分かります。
数値はパワフルですよね。

では、この数値が達成されたらこの地球温暖化問題は解決するのでしょうか?
ビジョンではなく問題、そしてその問題解決にばかりフォーカスが当たっていると思いませんか?

私たちって、問題に対する話はいくらでもできますよね!?
ビジョンと目標って違うものなのですが、一緒に考えられがちです。

では、「ビジョン」とは何でしょう?

一つ、私が実際に体験したビジョンワークをご紹介します。

テーマはあなたの”持続可能な世界のビジョン”です。
あなたの”持続可能な世界のビジョン”とはどんな生活ですか?その世界には何がありますか?
もし可能であれば皆さまもペンと紙をご用意いただき、ぜひやってみてください。(目安3分)

…いかがでしょうか?
このビジョンワークで、私は「今日も良い天気、安心して眠れる場所がある、生きていくだけの食べものや水がある、家がある、電気がつかえる、スマホは必要、家族みんな元気、マスクなしで笑顔が見れる」といったことを書き出しました。

振り返ると、”私のビジョンに問題は存在していない”ということに気づきました。
まさしく「what I want~私が願うこと~」。

そして、このビジョンに今の現実とのギャップが生まれていることにも気づきました。

このままだと多くの方が梅雨の終わりは毎年避難所生活なのではないか?
使っている電気のエネルギーは化石燃料でいいのか?
子どもたちはこれからもずっとマスクをつけて過ごす社会を生きるのか?などです。

ビジョンと現実とのギャップ行動を起こし、状況を変えることに働く、そしてその状況がギャップを埋めていくことでビジョンに近づいていく、と思うのです。

私の場合は、自分の在りたい未来のために今地球で起きていることを知るきっかけづくりであったり、ビジョンをつくるお手伝いであったりです。

ビジョン(どこに行きたいか)と現実(今どこにいるのか)を作り出していることを、創造的緊張(クリエイティブ・テンション)と呼ぶのだそうです。

このテンション(緊張)が解消へと向かうエネルギーを生みます。
なので、エネルギーはビジョンと現実があるからこそ起こるものなのです。

また、ビジョンが飛躍しすぎていてあいまいなものだとどうでしょう?

例えば、先ほど例に挙げた地球温暖化問題を解決したいというビジョンを持っていたとします。
このビジョン、素晴らしいと思います。しかし、そこにエネルギーを向け続けることができるでしょうか?

こんな言葉をご紹介します。

ビジョンが何であるかではない。ビジョンが何をするのかが大切なんだ
(It’s not what the vision is , it’s what the vision does.)

byロバート・フリッツ

今回は”持続可能性のビジョン”をご紹介しましたが、仕事、健康、暮らし、〇歳の自分、などなど、色々なビジョンがあると思います。
また、ビジョンは人によって違っていいし、その都度変わってもいい。

現実を見ることに目を向けがちですが、このコラムが皆さまのビジョンを考えるきっかけになれば嬉しいです!

あなたの創り出したいものは何ですか?
あなたにとって大切なことは何ですか?

what I want

ありがとうございました。

p.s.このコラムは「学習する組織」を基に現在私が学んでいるコミュニティで得られた知識と気づきから書いています。

ABOUT ME
山中 三沙貴
松山市在住の山中三沙貴です。 愛媛県内を中心に地球温暖化やSDGsに関する講座やワークショップを行っております。 地域の共創の場を作ることを目指して、パラレルキャリアを歩み始めました。 2030SDGsゲーム公認ファシリテーター 愛媛県地球温暖化防止活動推進員 松山市エコリーダー 地球温暖化防止コミュニケーター
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