Column

たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

そおしゃるどねいしょんのススメ

皆さん、ソーシャルドネーションって知ってますか!?
おそらく、まだ知っている方はほとんどいないと思います。
実は、最近僕が作った言葉なので(笑)

今回はこの「ソーシャルドネーション」という、クラウドファンディングや単なる寄付とは違ったお金の集め方で、どのような社会を実現したいのかということをお伝えしたいと思います。

まずは自己紹介

僕は現在、愛媛県西条市というところに住んでいます。

もともとは大阪に住んでいました。その前は小学校・中学校と南米ペルーに7年間住んでいました。

中学校の時の修学旅行で行ったアマゾン川でのリアルジャングルクルーズやピラニア釣りはいい思い出です。ちなみにピラニアは一匹も釣れませんでしたが(笑)

大学と大学院で社会学を勉強し、その後大阪市内のベンチャー企業に就職、IT部門の立ち上げなどに関わります。
その会社が上場したのを機に退職し、2006年に大阪市内の梅田というエリアでダイニングバーをオープンしました。

そして、2019年に一般社団法人Next Commons Labと西条市が実施したローカルベンチャー事業のプロジェクトに応募し、12年半経営した店を畳んで西条市に移住しました。

こうしてみると、なかなかバラバラな経歴ですね(笑)

持続可能なまちづくりを目指して

西条市で僕が担当したプロジェクトは、ITを活用した持続可能なまちづくりがテーマです。

とにかくまずは地域で活動しているいろんな人たちに話を聞きました。

そこで分かったのは、活動していくためには何かとお金が必要だけど、わざわざお金を集めるのは大変なので自分たちで出しあってできる範囲でなんとかやっているという市民活動団体の現状でした。

せっかくまちのためや困っている人たちのために活動している人たちが、自分たちの持ち出しでなんとかやっている状況は持続可能とはとても言えないのではないか。そこで、地域の活動を資金的に少しでも支援できる仕組みを作ろうと考え、ZENというプロダクトの開発を始めました。

2019年7月からシステムの開発を始め、約2年半で5回大きな変更を行なってきました。仮説を立ててシステムを作り、それを検証するということをひたすら繰り返してきました。
最初はWEBベースで作り始めたものの、そもそも形にならなかったり、なんとか形にしてもページを開くのがめんどくさいと言われたり。
気合いを入れてベトナムに渡り、現地のアプリ開発会社を探し、まあまあのお金をかけて作ったアプリが結局誰にも使われなかったり。これは本当に心が折れそうになりました…。

でも、そんな中で一つの大きな気づきがあり、それが現在のバージョンに生かされています。

何を変えていくのかーセオリー・オブ・チェンジ

それは何を変えれば現状の課題を打破できるのか、ということです。

僕の取り組んだ課題は「地域で活動している人たちに活動資金が集まらない」ということでした。ですが、本当の問題はお金が集まらないということではなくて、地域の活動が見えないことなのではないかと。
その地域でどんな人たちがどんな活動をどんな思いでやっているのか、ほとんどの人は知らないと思います。そのため、地域のために何かしたいと思ってもどうしたらいいのか分からず結局何もできない、その結果活動資金も集まらない、そして活動自体も限られたものになって広がらず、まちの人たちはいつまでたっても知らないまま…。

まずは地域の活動を見えるようにしてこうした悪循環を断ち切ることが、現状を変えていくことに繋がると考えました。

左側の悪循環を、地域の活動を見えるようにすることで右側の好循環に変えていくこと。
それがこのZENというプロジェクトのミッションになりました。

ソーシャルドネーションの誕生

そしてついに2021年12月、「まちづくりの活動を見える化して誰でも気軽に応援できるようにする」をコンセプトにしたソーシャルドネーションアプリZEN messengerをリリース。

ZEN messenger

ZEN messenger

無料posted withアプリーチ

ソーシャルドネーションとは、人と人の繋がり(ソーシャル)で地域の活動を支援できる新しい寄付(ドネーション)のかたちです。

地域の活動に関わる団体はこのアプリを使って簡単に自分たちの活動状況をアップできます。
これによって地域のいろんな活動がリアルタイムに誰でも見れるようになります。
そして、その活動状況に対してアプリのユーザーがFacebookやインスタのように「いいね!」すると、1回につき100円がその団体に分配されます。
つまり、自分たちの活動状況をシェアすることが直接活動資金を集めることに繋がるのです。

このように、ソーシャルドネーションはアプリを通じて投げ銭感覚で自分が応援したいところに気軽に資金を分配できる仕組みです。

では、分配されるお金はどこからくるのか?

それは、「いいね!」をするユーザーが出すのではなく、マイクロスポンサーと呼ばれる地元の会社やお店の広告宣伝費が原資になっています。

ソーシャルドネーションは単なる寄付ではなく、地元の会社やお店から広告宣伝費としてお金を預かり、そのお金をまちの人たち全員がアプリを使ってまちづくりの活動に分配します。

マイクロスポンサーと実際に地域で活動している市民団体をまちの人たちが繋ぎ、それぞれがまちづくりに関わることでみんながハッピーになる、というのがソーシャルドネーションの大きな特徴です。

動きはじめたGood Cycle

現在、ZEN messengerは西条市で実証実験を行なっており、登録ユーザー数は361名、支援している団体は27団体。これまでに西条市で分配したお金は約53万円になります。

まだまだ規模的にも金額的にも小さいですが、集まったお金でこども食堂の食材を購入したり、少年サッカーチームが試合球を買ったり、不登校の子どもたちが集まる場所に遊び道具を揃えたり、自分たちの活動を広めるパンフレットの印刷代に充てたり、と少しずつ活用され始めています。

そして、その活用状況をアプリでシェアすることで、またみんなが「いいね!」して活動資金が集まる、という良い循環も生まれてきています。

このソーシャルドネーションの取り組みが広がることで、まちづくりが見えるようになり、誰もが気軽に参加でき、自分たちのまちを自分たちが支えているという実感を持つことができる。
それが自分たちのまちをもっと好きになることに繋がっていけば、きっとまちは良くなる。

今、僕はそう確信しています。

そして未来へ

課題先進国と言われる日本の中でもとりわけ切実な課題に直面している地方においては、自助、公助に加え、「共助」がこれからますます大事になってくると思います。

僕はソーシャルドネーションを「共助」の具体的な仕組みとして、持続可能なまちづくりを推進していくエンジンにしたいと考えています。

2021年度SDGs未来都市に選定された西条市とともに、ソーシャルドネーションを広げ、ゆくゆくは日本の未来をポジティブに変えていきます。

ぜひ一緒にソーシャルドネーションをススメていきましょう!

ABOUT ME
鈴木直之
父親の仕事の関係で小学校、中学校と7年間南米ペルーで過ごす。中学校の修学旅行はアマゾン川でピラニア釣り。家族旅行はマチュピチュ、ナスカの地上絵など。 小学生の頃から独学でプログラミングを覚え、マシン語でゲームを作ったりしていた(その後忘れる)。 大阪の高校を卒業し、結構な時間をかけて大学に行き、社会学を勉強する。何を血迷ったか大学院に進学し、結構な時間をかけて卒業する。 社会学をやっていながら社会のことを知らないのはどうかと思い、大阪市内のベンチャー企業に就職し、IT部門の立ち上げに関わる。その会社が東証マザーズに上場し、普通の会社になって面白くなくなってしまったので退職(いろいろと教えていただき感謝してます)。 会社の株を売却したお金で、2006年当時流行り始めていたSNSの仕組みを取り入れたダイニングバー(リアルな店舗)を大阪市内にオープン。 バー専用のSNSを事業化しようとしたが、その後のTwitterやFacebookの普及の波に飲み込まれて泡と消え、また店長を任せていた人間がうつ病で働けなくなってしまい、以降ITにやけに詳しいバーのマスターとして12年半店を経営する。 2019年、ひょんな縁で一般社団法人Next Commons Labと愛媛県西条市が実施しているローカルベンチャー誘致・育成事業に参加し、店を畳んで西条市に移住する。 ITを活用した持続可能なまちづくりをテーマに、ソーシャルドネーションという日本初の新しい寄付の仕組みを使ったアプリを企画・開発・運営。 現在、西条市と提携しながらSDGs時代における持続可能なまちづくりモデルの確立を目指して日々活動中。 ZENTECH代表 組合型株式会社Next Commons Lab株主メンバー Sustainable Innovation Labアソシエイトパートナー 西条市SDGs推進協議会SDGsパートナー
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