まずは自己紹介から。若い頃はテレビ局でカメラマンから始まり、県政担当の記者、CMを扱うテレビ営業、番組編成、事業と何でも経験しました。家庭の都合で退職し、現在は家業(厨房屋)をしながら、スポーツマガジンE-dge(愛媛新聞社刊)のライターをしています。『私が見た政治の裏側』とか『オウム真理教』なども考えましたが、現在担当しているスポーツの話題に触れてみます。
今年も全国高校野球選手権愛媛大会が7月10日に開幕します。スポーツの記事を書き始めて改めて感じていることは、愛媛にとって高校野球は最強のコンテンツです。雑誌の部数も跳ね上がります。開幕試合が今治西VS松山学院というのも痺れます。聖カタリナ、小松、新田、そして松山商がシード。この中で私が注目しているのは新田高校キャプテンの古和田くん。今大会屈指のスラッガーであり背番号1を背負うエース。時にはキャッチャーもこなします。何より体型が私の好みです。
もう1人個人的に注目なのが北条の西本くん。春の大会ではマドンナスタジアムの場外まで飛ばす大ホームランを放ちました。北条を率いる澤田勝彦監督(元松山商監督、96年全国優勝)が今大会での勇退を表明していることから、名将の引退に花を添えることが出来るか注目です。
この他、去年秋、今年の春と2試合連続で強打・帝京第五を完封した吉田高の左腕・三好投手も楽しみな選手です。いずれにしても混戦になることは間違いありません。
さて前置きはここまで。ここからは皆さんに知って欲しい高校スポーツの現状をお話しします。今年の高校野球は学校あげての応援は禁止されています。実はそれ以前に、今年の1年生は校歌が歌えない子が多いのが実情です。コロナの影響で、校内で校歌を歌う機会がなく、応援練習も無い。母校が野球で勝利しても口ずさめない子もいるわけです。苦肉の策として、昼休みに校歌をヘビーローテーションしている学校もあるくらいです。
皆さんは母校の校歌や応援歌を今でも歌えますか?この季節には是非、自分の母校を思い、時には恩返しすることも考えてみて下さい。と言うのも、皆さんの母校も、いつ無くなるかわからないのが現在の状況です。ましてや運動部になると、すでに廃部になっている学校も数多くあります。
この表は先日、ラジオに出演した時に使ったデータです。今の高3生が生まれた頃、愛媛県内には74の高校がありました。ところが昨年には66校にまで減少しています。この感じだと数年後には5校程度が更に無くなるような気がします。
運動部を見ても少子化とリンクして減少に歯止めがかかりません。分母の大きいサッカー、バスケは特に大きな数で減っています。W杯で人気のはずのラグビーや武道も風前の灯です。実際、私の母校では、弓道、新体操、体操などが廃部となりました。いずれもインターハイへの出場経験のある部で、体操に至っては大昔にオリンピック選手も輩出しています。
では何故このような事態に陥っているのか?当然そこには少子化という大きな背景があります。しかし、そんな中でも、生徒を確保している学校、頑張っている部活動も存在します。そういった所は、卒業生の支援が大きな柱になっています。熱い心を持って、自分の育った場所の灯を残したい!そういった活動が実っているところもあるわけです。
私の高校の同級生、堀内尊法さん。彼は高校で甲子園準優勝し全日本にも選出。創価大学でもキャプテンを任され全日本に選ばれました。今年からは満を持して創価大野球部の監督に就任しました。そんな彼が監督就任にあたって一番最初にしたこと、それは母校を訪れ感謝の意を示し、気持ちを新たにすることでした。この写真はその時の物です。曰く『自分を育ててくれた母校を大事に思うことが一番の優等生である』。長い人生において節目には自分の根っこを見直し、感謝を忘れないこと。同級生ながら、その行動には感銘を受けました。
かつて加戸前知事は『愛媛にはスポーツと文化がなかなか根付かない』とこぼしておられました。そのために様々な施策を展開されたのも記憶に残っています。
ところが、いつの間にか『愛媛のスポーツ』特に高校スポーツは下火になり始めている気がしてなりません。球児たちの熱戦が始まるこの時期に、皆さんも母校のことを気にかけてみてはいかがでしょうか。気が付いた時に、自分の母校が無い!青春をかけた部活が無いない!なんていうのは寂しいですから。
政治の裏側とか、事件の真相とか、キワモノの話は、また別の機会に。個人的にはいつでも話します(^_-)-☆