Column

たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

教育ビジネスマーケティングチームデザイン

侍JAPANに学ぶチームブランディング⚾️

3/21祝日。松山は小雨で外に出るのが億劫で何気なく見始めたWBC準決勝。

9回裏のあの逆転劇。リアルタイムで観た方は本当に興奮しましたよね!!!あの感動をもう一度^^

そして決勝は継投継投からの最後の大谷VSトラウトの出来すぎたドラマのような展開で世界一へ!!!

興奮冷めやらず書き始めてしまいました。前回はサッカーW杯の後すぐでしたが今度はWBC。

マツヤマンスペースのフロアを稲見さんから借りてクリエイター育成スクールを運営し、ようやく1年。松山にUターンし、学びのコミュニティデザインを専門としているみむら です。

今回、WBCで一番私が気になったのは、このような世界の大舞台で、普段は違うチームで闘うライバル同士を集めて組織したにもかかわらず、日本がどうして無敗で栄冠を得ることができたのか。

そこには監督やコーチ陣によるチームづくりが大きく影響しているのではと感じました。

中でも栗山監督。実は大学の先輩でもあり、ちょうど選手を引退後、大学で教鞭を取っていたタイミングで私も授業を受け、とても気さくで話しやすい先生だったのですが、そんな監督の温かく厚みのある言葉はどこから来るのかと探ってみました。

栗山監督「栗山ノート」に見る人生観

決勝を見た余韻が残るその日、すぐさまAmazonで購入し、久しぶりにKindleを使って読んだこの本。

野球に関する話でありながら、論語や孟子といった「四書五経」などの古典や経営者の著書から抜き出した言葉で構成された生き方の指南書でもある本。彼の解釈からも多数の金言が散りばめられていて、ハッとさせられることが多々。

この中で印象に残った一節がこちら。

今この瞬間ではなく、5年後でも10年後でもなく、50年後にどう評価されるのかを意識して、私は監督という仕事に務めています。歴史上の人物にしても、必ずしも存命中に評価してされたわけではありません。それでも、自分が生きる小さな世界を、自分が生きる国を、もっと言えば世界を豊にするために、泥臭く汗をかいて、勇気と知恵を振り絞って、人生の炎を燃やし続けた。挫折を力に変え、敗北からパワーを得た。

私も自分が前に進むために本を開き、そしてこの本を書いていきます。一つ一つの文字をしっかりと頭に染み込ませ、私自身の熱意を吹き込みます。

この本が皆さんの役に立つのかどうかは、私が判断することではないのだ、という信念のもとで。

「栗山ノート」光文社より一部抜粋

言葉から溢れ出る人柄。さらにこの本を最後まで読み進めれば進めるほど、個性やスキルの突出したスター選手たちを、チームとしてまとめられるのは絶対的な権威やチカラではなく「信頼」なんだと改めて気づかされました。

ぜひ興味がある方ポチッとしてみてはいかがでしょう?

日本代表から見る「チームブランディング」とは

さて、ここからは日本のこの強さを企業に例えるならという観点にて。

この栗山監督をはじめチームが一丸となり、世界一という目標を達成した事実は、実は「チームブランディング」が図らずも成立していたのではと感じています。

チームブランディングとは、「チームビルディング」と「ブランディング」から成る言葉で、会社経営においても重要なポイントです。

チームブランディングの目的は以下のようなものが挙げられます。

①市況に左右されないブランドをチームで作ること

②チーム全員が経営戦略を理解し、目標に向かってともに歩んでいけること

③チーム全員が経営戦略、経営目標を意識して働ける環境、風土をつくること

④チーム全員で業務品質を高めること

⑤企業姿勢・存在価値・企業価値を見えるカタチにすること

⑥自社をこよなく信頼してくれるファンをつくること

このような様々な目的に対し、部門間の垣根を超えて連携し、優れた商品やサービスを生み出すことをチーム一丸で行うのがチームブランディングです。(右記書籍を参考にしています)

部門間の垣根を超えて連携し、優れた商品やサービスを生み出すことをチーム一丸で行う

これはまさに普段はライバルであるもの同士が、垣根を超えて連携し、それぞれの役割を果たし、結果を出している日本代表の姿そのもの。

これを私たちの日頃の活動(仕事)に当てはめるならば、社員全員が、経営戦略を理解し、目標を意識して働ける環境や土壌を自らで作り、自社の製品やその工程において、品質・効率化を高め、誰よりも自社のファンとなれる人を育成することができれば、絶対に負けない成長できる企業になり得るということ。

ちなみに、今回のWBC優勝により、経済効果も100億円以上の上方修正となったとのこと。まさにこれも彼らの活躍(ブランド)にこれまで興味がなかった人たちまでもファンにしていった結果。これは、栗山監督のねらいでもあり、多くの子供たちに夢を与え、野球の楽しさを知って欲しいと語っていたことを見ても、ただのチームビルディングではなく、ブランディングだと言えるのではないでしょうか。

ところで先日、偶然サイボウズ青野社長のTweetを見て、ちょこっと公開株主総会を拝見させていただきましたが、こちらもまた、チームブランディングが随所に見られ、とても勉強になりました。久保さん、三浦さんたちは改めて素敵なところにいるんだなぁと。会社が社員を生かそうとしているだけでなく、社員が自ら会社をよりよくしようと行動できる仕組みがあるなと感じました。

これからの人口縮小期において、トップダウン型の経営はどんなに超優秀な社長でも、社員が育たなければ、すぐに限界がくる。そんな中で、確実に生き残れるのは、「自ら育つ自走式のコミュニティ」を持つ企業。

自発的に考え、より良いアイデアをだし、デザインに落とし込んで、お客様に見える化・言語化ができる人材が生み出される場。

学びのコミュニティは今、企業こそ求められます。

最近、自治体、NPO、企業経営者など様々なみなさんから、人材の相談を受けますが、私からはいつも、一緒に育ててみませんか?と提案をさせていただいてます。

デザイナーやクリエイターと繋がってみたい、何かちょっと違った取り組みをしてみたい!という方、ぜひ一緒に共創し、ともに「チーム愛媛」をブランディングしてみませんか?

興味を持たれた方、お気軽にお声がけください。

栗山監督、そしてWBCの選手の皆さん!感動と気づきをありがとうございました!

ABOUT ME
みむら かずや
1982年生まれ 愛媛県松山市出身。 幼稚園〜高校まで松山で15年間過ごして、大学から上京。 上の娘の小学校入学に合わせて松山にUターン。 夢の国キャスト、教員、NGOファンドレイザー等を経てデジタルハリウッドの運営へ。2022年春より、デジタルハリウッドSTUDIO松山を開講し、23年6月現在、千葉、鹿島の3拠点を運営。新規拠点を拡大中。 「学び」をアップデートするコミュニティプロデューサーとして、デザイナー、クリエイターを育成する場作りをしながら、様々な企業・自治体と繋がりイベントを企画、DX推進を行うなど、地域人材カタリストとしても活動中。
PHP Code Snippets Powered By : XYZScripts.com