「名前」は、両親からもらえる、一番最初のプレゼント。
ほとんどの人がその名前と一生付き合うことになりますが、それとは別に、あなたを表す呼称として、「あだな」「ニックネーム」をつけられたことがあると思います。
あるいは、あなたが誰かにニックネームを付けることもあったでしょう。
あなたの「ニックネーム」は、なんですか?
ニックネーム(あだ名)の効果と課題
青山学院大学のワークショップデザイナー育成プログラム(WSD)でも、京都芸術大学大学院 学際デザイン領域(IDS)でも、まずは自己紹介と一緒に、呼んでもらうニックネームを決めます。
良いおとなになってから「ニックネーム」で呼ばれるのはちょっと気恥ずかしいところもありますが、心理的な上下関係や壁を取り除くため、アイデンティティを確立するため、新しい自分のイメージを創り上げるため、など…ニックネームは「人とつながるデザイン」として、プラスになることの方が多いように感じます。
ただ、最近では、「あだ名禁止令」を設ける小学校があることも話題になりました。
【参考リンク】
小学校の「あだ名禁止令」どう思う?いじめの原因か、仲良しの印か
「あだ名禁止」「さん付け奨励」、小学校で増加、子育て世代の思いは?
これはこれで、「なるほど」と思いますよね。
この話でいうと、松山ゆかりの夏目漱石『坊ちゃん』が思い出されます。
『坊ちゃん』内に登場するキャラクターのあだ名は「容姿や身体的特徴の印象」、「服装」、「行動」、「前者3つの複合バージョン」の4つに分けられます。
このような場合は時として、相手を不快にさせることもあります。
それくらい、ニックネームには「対人的な強さ」があるのでしょう。なんだか、不思議ですね。
とはいえ、ニックネームにネガティブになりすぎず、むしろポジティブな要素がたくさんあることを、あえて社会人なおとなたちが見せていく必要があるのではないかと思います。そういえば、最近は社内でニックネーム制度がある、というような企業もあるとか。
で、なぜ私がこのコラムを書いたのか、というと…。
実は、わたし、ずっと自分の呼称に悩んでいるんです。
悩みの理由は大きく2つ。
全国的に比較的多い「岡田」という姓。一発変換では出ない「未奈(みな)」という名前と響き。どちらも大人たちが扱いにくい問題。
全国32番目に多い「岡田」。過去には同じクラスに4人の岡田が居る、なんてこともありました。
個人を呼び分けるためには「岡田」姓の人たちは基本、名前で呼ばれることが多いかと思います。
ですので、わたしも学生の頃は名前+「ちゃん付け」や「呼び捨て」で呼ばれることもありましたが、社会的な場になってからはさすがに「ちゃん付け」で呼ばれることは自然と減ってしまったほか、姓+「さん付け」「呼び捨て」はやっぱり岡田姓の多さから人の区別がつきにくく、名+「さん付け」は発音や語彙的に「さん」がつけにくい(「皆さん」という、Audience的な意味合いに聞こえる…)という課題があります。
…いや、あの、「ちゃん付け」が似合わないキャラであることも一理あるんですが…。
ですので、某巻き込みのプロT●te先輩から「未奈さん」と呼んでいただいたときは驚愕しました。私個人としては「未奈」という名前が気に入っているのですが、呼びにくくないのかしら、と不安になります。(笑)
ニックネームがたくさんありすぎて、もはや乱立している問題。
前者の理由から、名前のほかにニックネームをつけられることがありましたが、わたしの場合なぜか「コレッ!」というニックネームがなく乱立しまくっておりまして、今更「なんて呼んだらいい?」の質問には非常に答えにくいことがあります。以下、代表的な3つをご紹介します。
①「おかみサン」
これは言わずものがな、「おかだみな」の略称。子どもの頃はおませちゃん的な一面もあったため「女将」とかけたものになります。「姓名」の略称は、ニックネームのつけ方としてはありきたりなので、もっとも無難?なあだ名になります。
②「キャサリン」
いや、これ一部すぎるんですが、未だにこれで呼んでくれる人もいるため紹介。
実は松山東高時代のあだ名が「キャサリン」でした。理由は、比較的英語が堪能であったこと(最近しゃべってないから今の英会話力は若干不安。)から、部活で勢いでつけられたのがきっかけ。1年生の間は同じ部活の人がいなかったため「未奈」が多かったものの、2年生からはほとんど「キャサリン」でまかり通るように。
教科書の登場人物に「Catherine」が出ると、英語の先生にはデフォルトで当てられる始末。
年賀状の季節になると「えっと、キャサリンってさ…名前どう書くんだっけ…」と言われまくったのは、もはやネタでしかない。
③「みなぴん」
ここ1、2年で私と出逢った方は、「みなぴん」と呼んでくれる人が多いかと思います。
名付けられたのはなんと2020年夏の話。西条のコワーキングスペースにて、『「~ぴん」同盟を創りたいー!』とのことで、こちらも勢い?でつけていただいたもの。
「私のキャラじゃねぇ( ˘•ω•˘ )」と思う反面、30歳になってからこんなたいそう可愛らしいニックネームをつけてもらえるとは思わず、「ニックネームが可愛いとかわいくなれるかしら( *•ω•* )」という超絶アホな考えで葛藤した結果、WSDやIDS、コワーキングスペース内ではこちらで呼んでいただくようにお願いをするようになりました。ただ、やっぱりキャラと合ってない気がして、一定のコミュニティ内でしかお願いしにくい。
この他、「おかちゃん(妥当)」「おかみな(妥当)」「みーたん(なんじゃそれ)」「みなぴょん(わたし、🐍年です)」「姐さん(わたし、末っ子なんですが)」「みなぽむ(もはやぽむぽむプリンに謝らなければならない)」など…。
つまるところ、どのニックネームにも付けられた素敵な想い出があるので、ひとつに絞れないんですよね。えへ。
「自分らしさ」を発見するワークショップとして、たてヨコでも。
そんなワークショップデザイナー&グラフィックレコーダーの岡田、いや、みなぴん、いや、おかみサン…(迷)
たてヨコ愛媛でも、おとなのためのニックネームワークショップを企画したいと目論んでいます。
たてヨコ愛媛は、すでに素晴らしいコミュニケーションデザインとして確立していますが、更なるつながり、親しみの仕掛けとして「ニックネーム」を付け合うのも面白いのではないかと思っています。
最近新たに入ってた来たたてヨコメンバーさんもたくさんいらっしゃいますし、皆さんの個性を知るためにも、ニックネームはステキなアイテムなのではないでしょうか。
個性を引き出し、親しみのアイテムとして愛すべき、ニックネーム。
あなたの「ニックネーム」は、なんですか?