こんにちは!2回目の投稿のマユミンです。
突然ですが、友人のお子さんが通っている小学校が、ドキュメンタリー映画になりました。
文科省認定映画『夢みる小学校』です。
今年1月。ある偶然から、この映画を愛媛で劇場上映させてもらう交渉が成立しました。
きっかけは、教育に熱い仲間が「これって、愛媛に招致できないのかなぁ」とつぶやいたこと。そこから<カナエル✨エヒメ> と名付けた母体を、仲間たちみんなで立ちあげました。
学習塾経営者、元教師、県職員、デザイナー、ライター、というメンバーチームでした。
↓前回のコラムでも少し書かせていただいてます
https://tateyo.co/2022/04/14/future_design/
まさかの映画上映
それから、先日の8月2日。
おかげさまで、映画『夢みる小学校』の上映が叶いました。
劇場は、愛媛県松山市に唯一残るミニシアター・シネマルナティックさん。映画ファンにとってはなくてはならない大切な場所。単館系映画が大好きだった時代、よく通っていたものです。シネマルナティックの橋下支配人とメンバーが交渉、オオタヴィン監督にも許可をいただき、今回の上映プロジェクトが始まったのです。
先行上映日は熱気に包まれ満員御礼の大盛況!
事務局メンバーも増え、ボランティアにもさまざまな方がご協力くださいました。
本来なら、愛媛で上映される予定のなかった映画。
今回は、そんな映画招致の活動を通じての気づきと、我が家での小さな実験のお話です。この場を借りて書かせてください。
こんな学校に行きたかった
『窓ぎわのトットちゃん』に出てくる、トモエ学園みたいなところに行きたいー。
小学生の時そう思っていました。席は毎日自由で、その時の気分で選びます。
書かれた課題をもとに、「さあどれでも、好きなものから始めてください」という具合の学習。
なんて羨ましいんだ!本気でそう思っていました。
当時は好きなことしかできない、他のことが赤ちゃん並みにできないというアンバランスさをもっていて、
画一的なカリキュラムの学校の生活にかなり苦しみました。
教師として多忙を極めていた父親のこともあり、「学校ってなんかしんどい」と感じていたのです。
noteにも掲載中↓
https://note.com/mirai_wings/n/n65151dac0245
「多様性が・・・」「自己肯定感を・・・」教育の難しいことは正直わかりません。
ただこの映画は、「学びって楽しいもの!」と、自分も立ち帰れるヒントになるのではないか。そう感じながらプロジェクトに参加しました。
映画に出てくる学校は、宿題がない、テストがない、「先生」がいない。
「あれも欲しい これも欲しい・・・もっともっと欲しい〜!」
エンドロールでは、爆音でザ・ブルーハーツの曲が流れてきました。
ぶわっっっと涙があふれてきました。放っておくと嗚咽しそうで、なぜ涙がでるのかわからず。周りにバレないように袖で拭きました(笑)
生きる力を爆発させるこども達の姿に感動し。同時に、子ども時代、こんな学校に通っていたらまた何か違っていたかもしれないという悔しさも浄化されたような、そんな涙だったのかもしれません。
●映画の詳細はこちら
https://www.dreaming-school.com/
「私という存在がここにいていい」多様な能力と個性の組み合わせ。
さてさて、映画上映のためには、たくさんやることが驚くほどありました。
予算立て、協賛の呼びかけ、後援のお願い、学校へのチラシ配布、SNS告知、
チケット購入のための導線づくり、PR広報、配送手配。
映画館との打ち合わせや、トークショー準備etc・・・ひえええ。
でも、そこは正に適材適所というのでしょう。
例えば「桃太郎理論」。
ここでいうところの、リーダー、営業マン、マネージャー、管理役、調整役 といった
メンバーが集まり、それぞれが良さや強みを理解して自然と役割分担していたと思います。
本業もあって、得意な紙媒体づくりなど担当しましたが
自分は細かな管理関係が超苦手なのです。まじで・・・。
スケジュールや、決め事に関しては「あれどうするんだったっけ?」と聞き直すことが何度もありました。マネージャーとかもう無理ですね(笑)
その度に、苦手なものは、得意な人がやればいいとばかりにメンバーが助けてくれました。
映画の内容ともリンクし、このチームの中にいられることが、
ただただ「私という存在がここにいていい」という安堵の場になったのです。
家庭や仕事とはまた別の、私のサードプレイス。
子どもを待つ、信頼する。
突然ですが、ここで質問です。
「家族旅行」をするために、皆さんはどのような手順を踏まれていますか?
今までは
●先に旦那さんと話し合って決める→子ども達に行き先を話す→スケジュールは親で決める
という手順を踏んでいました。
映画の中では、修学旅行の行先をこども達が話し合いで決め、企画。自ら電話をかけアポ取りや予算組みもする。という場面がでてきます。
そこで、「先に大人がやる」ことを手放してみることにしました。
「自分で行きたい、やってみたいこと」を子ども自身に提案してもらおうという訳です。
時間はあるのだから、子どもを待ってみよう。
ちょっと聞いて。今度、家族旅行プレゼン大会をします〜!
ええ〜!なにそれ。
今年の旅行は、みんなが行きたいところを発表して決めようと思います。1人5分のプレゼンね。場所はどこでもOK! 投票制で行くよ〜!
「なるほどね・・・やる!!!(嬉)」
子ども達は快諾。1週間後。行きたい場所、アクティビティをプレゼンしてもらうことにしました。
プレゼン日。指し棒が、菜箸なのはご愛嬌です。
・中3長男は、「みんなでいこうぜ!東北&北海道」。
青函トンネル記念館、三内丸山遺跡、函館山、五稜郭タワーetc
「教科書で見たから」と、三内丸山遺跡推し。遺跡に興味あったのが意外でした。
小6長女は、「動物と触れ合おう!中国・四国旅行」。
うさぎ島&ネコ島という広島と愛媛の提案。定期船の時刻表や、料金、動物たちと触れ合う際の注意点など意外と細かく調べている。とにかく動物愛(笑)
旦那さんは、「高知旅行・アウトドアの旅」。私は、「沖縄・自然と触れ合う癒しの旅」の提案に。
親バカですが、予想以上の、プレゼン力に「すごー!」と胸が躍りました。
むしろこういうことを早くしておけば、親の出番はいらなかったか!!なんて風にも思ったり。
結果は、投票により沖縄か東北の2カ所に絞られました。
「あとの細かなスケジュールは、また次回調べれる?」
「オッケー!!まかせて!」
いつもの数倍、キラキラな目をしている。
きっと、嬉々として調べてくれるんだろうな。あとは、子どもの力を信頼してみるだけ、ですね。
ああ、子ども達を信じてもうあとは委ねようじゃないかー。
まずは子どもをしあわせにしよう。すべてはそのあとに続く。- A.S.Neill
(きのくに子どもの村学園 スローガンより)
●映画『夢みる小学校』は19日まで上映中です!
https://zbx90.hp.peraichi.com/
ご興味ある方は、ぜひ劇場まで♪
最後に、《カナエルエヒメの想い》をー。
この映画は、「学校のあり方」のお手本を示すものでもない。
映画を通じて問われているのは、
「子ども」あるいは「子ども時代」そのものについて、大人はどう考えているかということ。
私たちはそう捉えました。
そして皆さんと一緒に、「かけがえのない子どもたちが、ありのままでいられる学校とは?」を考えたいのです。なぜならそこに明るい未来のヒントが隠されていると思うから。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!