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たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

エッセイライフスタイルデザイン

水引の世界へ~

皆様、こんにちは!
水引(祝儀袋などに施されている紐状のもの)を使ってアクセサリーを製作しております、武智と申します。今回は自己紹介と、「水引をアクセサリーにする人」としての現在地、そして水引の魅力について書いていきます(これはコラムと呼べるのかな 汗)

自己紹介

広島県尾道市出身。
大学進学を機に愛媛にやってきて、今年27回目の夏を迎えております!今年も暑い…!

昔から手芸など何かを作ることが大好きだったんですが、とにかくおっちょこちょいでどんくさくて不器用。

せっかく作ったタンクトップ。着てみたら脱げなくなり、最後泣きながらハサミでジョキジョキ切って脱いだり。子どものころは家庭科や図工で何か作るときは、みんなのスピードについていけず、最後は全部友達にやってもらっていました。

そのほかのおっちょこちょいエピソードは、幼稚園のときはチューリップの球根を逆さに植えて、自分の鉢だけ芽が出なかったり、小学生のときはランドセルを忘れたり、大人になってからも、自転車でスーパーに買い物に行って、違う人の自転車で帰ってきたり(重症)。

若い頃は「天然だね」で済まされていましたが、最近は子どもたちに「認知症じゃない!?」と本気で心配されています。

好奇心は旺盛で、演劇、観光大使など、やりたいと思ったことはとにかくチャレンジ!大学時代の恩師にいただいた言葉「臨機応変にしなやかに」を心がけて生きています。

水引との出会い

水引に出会ったのは今から7年前。当時私はビーズやコットンパールなどを使ってアクセサリーを作り、ハンドメイドの流行の波に乗ろうとしてあっぷあっぷしていたところでした。
そんなとき。高知の友人のところに遊びに行ったときに連れて行ってもらった土佐和紙の専門店で、水引のワークショップを体験したのです。
それまで水引といったら、赤、白、金、黒…ぐらいのイメージしかなかったのですが、そのお店には色とりどりの水引が。
友人と3人で同じものを作ったのですが、同じ色を選んだとしても、その色の並びの順番が違うだけで、全く違う印象のものができる…
そして水引の手触り。適度なコシがあり丈夫でありながら、しなやかで美しい曲線を描ける水引の魅力にすっかりとりつかれてしまいました。


店主さんから、愛媛は水引の生産地で「伊予水引」があることを教えてもらう。お恥ずかしながら、当時20年愛媛に住んでいましたが、伊予水引の存在を知りませんでした。私だけかと思ったら、愛媛に帰って友人にも聞いてみたところ、「伊予水引っていうのがあるんや~」という反応。

私はそこにチャンスを感じました。

これはアクセサリーにしたら面白いんじゃないかな。ほかの人とは違ったアクセサリーを作れる。しかも愛媛の伝統品を使って。私の作るアクセサリーで伊予水引を知ってもらえたらなんて素敵なことでしょう。

そこで、伊予水引でアクセサリーを作って販売することを決意!愛媛を押し出したアクセサリーに路線変更。昔、松山市の観光大使をさせていただいた経験から、少しでも観光に関わることができたら幸せだなと思い、もしどこかで販売させてもらえることになったら、愛媛の観光地にしたいな、など思い描きました。

現在は、伊予水引を中心に、長野の飯田水引、京都の京水引を結んでアクセサリーや雑貨を製作して、松山市内の観光施設と道後のセレクトショップで販売していただいております。

水引の結びについて

水引には様々な「結び」があります。

まずご紹介したいのが「あわじ結び

祝儀袋を思い出してみてください。水引を結んだ飾りが施されていますよね。
お花のようなものもあれば、鶴もあったり。
あの飾りのほとんどが「あわじ結び」からできています。いわば水引の結びのスタート地点とも言える結びです。
あわじ結びは、両端の水引を引っ張れば引っ張るほど、きつく結ばれてほどけにくくなるため、「末永いご縁を」という気持ちが込められています。
このあわじ結びが出来るようになるだけで、ぐっと生活に彩りが。
箸置きにしたり、メッセージカードに添えたり。水引が一気に身近に感じられます。

その他、私の好きな結びをいくつかご紹介します。

玉結び

コロコロして可愛い結びです。アクセサリーにするときも大活躍!こちらもあわじ結びから出来ています。

叶(かのう)結び

結び目を見てください。表が「口」裏が「十」。合わせると「叶」という字になる結び。これ考えた昔の人、すごくないですか!?

難しそう!?
…確かに。自己紹介で書いたように、かなりどんくさい私は、ひとつの結びをマスターするのに時間がかかります。が、時々依頼があってワークショップを開催しているのですが、私がマスターするのに3日かかったあわじ結びを、皆さん1日でマスターされます!

水引、ちょっと体験してみませんか?

ここまで読んでいただき、水引に興味を持っていただいた方に朗報です!
このコラムがupされた約1週間後の2023年7月29日(土)に、四国中央市で【水引結び検定】が行われます。
「小さな子どもからご年配の方まで、水引の結びの技(わざ)に 楽しくチャレンジしていただける検定です。」(水引結び検定HPより抜粋)

ちなみにこちらでは、当日水引の工芸士さんに直々に教えていただけます!
詳細はhttp://www.iyomizuhiki.com/mizuhikimusubi/

ぜひチャレンジしてみませんか?

私も前回4年前に検定を受けまして、一級で落ちてしまったので、今年こそー!

ABOUT ME
武智 博子
古くから日本の贈答文化に欠かせない水引をアクセサリーにしています。 広島県尾道市出身。 中学生の頃、道後松山の旅行雑誌を読んで現実逃避(笑)そんな憧れの街、松山に大学進学を機にやって来ました。 いで湯と城と文学のまちの魅力を体感し、あまりの居心地の良さに、そのまま松山で就職。 企業で働きながら、県外人から見た松山の魅力を伝えたいという思いから、1年間松山市の観光大使を務めました。 その仕事で知り合った高知と香川の観光大使さんと、任期を終えたあともずっと交流があり、一緒に旅行した高知で水引のワークショップを体験。 色の組み合わせによって、同じ結びでも全く違う表情になる水引にすっかり魅了されました。 その水引の魅力を、アクセサリーにして伝えることを決意。 水引を通して、松山市の観光に少しでも携わることが出来ればと思い、道後の歩音様と坂の上の雲ミュージアム様で販売していただいております。 中学生3人の母。(2021年現在) うち二人は水引に興味を持ってくれています(*^^*)
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