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たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

スタートアップビジネス

愛媛の起業を活性化するには

こんにちは。稲見(いなみ)です!

今回のたてヨコラムは「愛媛を起業で活性化していくためにはどうしたらいいか?」について書いていきたいと思います。

たてヨコメンバーには、「いやー、起業なんて考えてないし興味ないよ」という方もいるでしょう。
もうおっしゃるとおりで、これを読んでも特に役立つことはないかもしれません。
そうかもしれませんが、愛媛を盛り上げていきたいよ、というメンバーにはぜひ読んでいただき、アイデアもらえればと嬉しいです。


それでは、なぜ活性化には起業が必要か?現状はどうなの?どうしたらいいの?という点について私なりに書いていきたいと思います。

このコラムの前提

①起業?スタートアップ?用語の定義

起業、スタートアップ、創業、ベンチャーなどいろんな用語が溢れています。
前回の徳永さんのコラム「愛媛のスタートアップ・エコシステムはここから!」に定義を借りつつ、このコラムでは下記の2語を使っていきます。

起業:新しく事業をはじめること。はじめた人を起業家。既存事業の新規事業も含む。

スタートアップ:急成長するように設計された企業

②この記事のスタンス

「地域で起業が必要だよね」という話が出てきますが、起業を煽るものではありません。
このあたりは、Hiroshi Naganoさんコラム「パラノイア(paranoia)」でも触れられてました。

前提の説明がおわったところで、本題にはいっていきます。

愛媛で起業活性化が必要か?

結論からいうと、起業の活性化は必要ないかもしれません。

ただ、①やりがいのある仕事が継続的に生まれる(雇用が生まれる)、②地域に働き方の多様性や職の選択肢がある、③地域の課題が解決されていく、ことは必要だと考えています。

それが、新しい事業でなくても大企業を誘致することで実現するならそれもいいと思います。

私は、テクノロジーや社会環境の変化から、1つの事業の寿命が短くなっているいわれる昨今でその企業誘致だけではなく、新しい事業が地域から起こることは必要かなと思っています。

なにより新しい商品やサービスが生まれ、課題が解決されていく地域は住んでいて楽しいです。
そんな街に住みたいと思います。

参考:起業は雇用を生むといわれています。2004~2006年に創出された雇用の約6割は、開業事業所で創出「中小企業白書」

愛媛の起業の現状

前回の徳永さんのコラム「愛媛のスタートアップ・エコシステムはここから!」では、愛媛のスタートアップの現状について書いていただいてました。

このコラムでは、スタートアップだけではない起業全般の現状について書いていきます。

開業率

都道府県別開業率を見ると、上から30番目で真ん中より下です。
特に活性化している地域というわけではありません。

参考:図は2021年版小規模企業白書から引用してます。
ここでいう開業率は、雇用保険の加入のデータなので、雇用をしたときにカウントされます。フリーランスや雇用保険の加入までいかないアルバイトで飲食店をはじめたなどは開業にカウントされないはず。

就業構造基本調査

あまり起業活性化しているかで使われないですが、日本経済新聞DataDiscovery『あなたの県の「稼ぐ力」は』2016年4月公開で、愛媛県が1位になっていましたので見てみました。

参考:図は、日本経済新聞DataDiscovery『あなたの県の「稼ぐ力」は』2016年4月公開「総務省の2014年度「就業構造基本調査」(10月1日午前零時現在で集計)で、15~34歳の有業者全体に占める起業者(役員含む)の割合を算出した。」とのこと。

平成29年の就業構造基本調査で若年者だけでなく総数で見てみましたが上から8番目で悪くない数字ではありました。このランキングを出している資料はなかったので就業構造基本調査の結果をエクセルダウンロードして率をだしてみました。これで計算いいのかというのもありますが、気になる方はどうぞ。

気づいたこと

他、税務署への「開業届」のデータがあれば雇用してなくてもカウントされるし適切かもと探しましたが見つけれませんでした。

そして、他の都道府県と比べても、愛媛の起業が活性化されているかという話にならないんじゃないかと思いはじめました。相対的にみてもあまり意味はないんじゃないかと。

ランキングが高い地域をじっくり調べて、共通点から再現可能性のある取り組みを見つけてくるとかならいいかもですが。。

ということで、このアプローチから次の結論だしていくのやめます。

なんという行き当たりばったりのコラム。

活性化するにはどうしたらいいのか?

起業を活性化するためにはどうしたらいいのか?

よく言われるのが、起業のエコシステムをつくる。

もっと投資のお金がいるんじゃないか、人口が問題じゃないか、ロールモデルがいるんじゃないか、等いろんなことが聞かれます(この議論すると最終的には全部いるけど教育を変える必要があるよね。そりゃそうだよね。に落ち着きます)。

私は 起業を目指す人が増やすことと、起業した人や事業が成長しやすい環境をつくることが重要で、

そのためのファーストステップとして①見える化、②コミュニティ、が必要だと考えています。

①見える化

愛媛の起業家やコミュニティ、起業支援者、を見える化する必要があると思ってます。

起業に興味をもったとき、起業しようとしたときに情報収集をします。

そのときにロールモデルになるような起業家が見える、参加すると成長できそうなコミュニティがある、専門的なことについて支援してくれる人がいる、というのが見えれば目指す人が増えるのではないかと思います。

逆に見えなければ、この地域で起業をするよりも都会に行かないと難しいと出ていってしまうかもしれません。

2022年2月の現状で、「松山 起業」と検索しても、どんな起業家がいて、参加するとよさそうなコミュニティが探しやすいとはいえない状況です。

でも実際は、ロールモデルになるようなすばらしい起業家やコミュニティはあります(スタートアップについてはかなり数が少ないですが)

起業支援者からみても、起業家やコミュニティが見える化することで、どこに支援すればいいか、だれに会いにいけばいいかがわかるようになります。

②コミュニティ

もうひとつは、コミュニティです。
今もすばらしいコミュニティがありますが、オープンなものは少ない印象です。もっと学びや成長につながるコミュニティの選択肢があっていいようにも思います。

新しいコミュニティも2月21日の岡本さんのコラム「成長痛にこだわる。」でEIB(愛媛イノベーションベース)について発表してくれてます。

次の行動

愛媛の起業家、コミュニティ、起業支援者の見える化につながる取り組みをやってみたいと思います。

まずは情報発信できるWEBサイトを運営することを考えてます。

またEIB(愛媛イノベーションベース)の運営にも入っています。コミュニティづくりは引き続きやっていきます。

その次の行動もみなさんと話ながら、楽しみながら取り組めればと思います。

よければアイデアください!

ABOUT ME
稲見 益輔
1983年生まれ。 ”よい会社を強くする”をミッションに、起業支援、会計・マーケティングを中心とした経営サポート、コワーキングスペース運営を業務としている。 十数年大阪で過ごしたのち、2015年に愛媛移住。起業イベントや地域を活性化する取り組みを複数行っている。
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