Column

たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

自己紹介たてヨコライフスタイル

役所の外に出てみたら、世界が広がった。

「えっ、市役所の方なんですか?」

名刺交換をすると、かなりの確率でこう言われます。

どうやら私は、公務員らしく見えないようです。

いたって真面目な公務員のつもりなのですが……。

改めまして、松山市役所の岡野です。マジで真面目な公務員。

「たてヨコラム」再始動ということで、自己紹介を兼ねて筆を執りました。

6年前に初めて書いたコラム「公務員がたてヨコ愛媛に参加する意義」で、

「これからは特異な公務員の需要が高まる。」

「たてヨコ愛媛は、才能のない私の唯一の才能。」と書きました。

あれから6年。

その答え合わせをしていきたいと思います。


役所で真面目に公務員として働く一方、役所を出た私は

学校で講演をしたり、イベントを企画したり、補助金にチャレンジしたり、

面白そうな人を見つけては食卓を囲んだりしています。

同僚からは「市役所辞めるの?」とよく聞かれます。

「安心してください。辞めませんよ。」

むしろ、役所の外へ出るほどに、公務員としてのやりがいを強く感じるようになっていきました。

行政には行政の強みがあります。

制度をつくり、公平性を守り、市民の暮らしを支える。

これは行政だからこそ果たせる、大切な役割です。

一方で、役所の外へ出ると、それまで思いもしなかった発想や価値観に出会います。

企業には企業の強みがあり、地域には地域の知恵があります。

行政だけで考えていても見えない景色があり、民間だけでも見えない景色があります。

どちらが優れているという話ではありません。

役所の外へ一歩踏み出すたび、

自分の中の当たり前が少しずつ書き換えられていきます。

「特異な公務員の需要が高まる。」

2026年4月

国家公務員の「趣味や特技を活かした自営兼業」が解禁されました。

同じタイミングで私も、自治体職員として20年間積み重ねてきた経験を

自分の中だけに留めておくのは勿体ないと思うようになり、

講義という形で全国の自治体職員へ届ける準備を進めています。

自分のノウハウが、どこかの自治体の成果につながる。

そして、講義での新たな出会いは、次のステージへのきっかけとなる。

その経験を松山市へ還元する。

ようやく、そんな循環が見えてきました。

「最近、たてヨコ愛媛って、少し静かになったよね。」

確かに、イベントは減ったかもしれません。

でも、たてヨコ愛媛は常に動き続けています。

コミュニティの価値は、イベントが終わった後にこそあります。

イベントで出会う。名刺交換をする。

また別のイベントで再開する。飲みに行く。

いつの間にか新しいプロジェクトやイベントが産声を上げる。

イベントの幕は閉じても、人との縁には終演がありません。

この循環が、たてヨコ愛媛の一番の魅力だと思っています。

実際に、ここ数ヶ月の私のたてヨコ愛媛を紹介します。

R7年3月23日 当事者として心のバリアフリーを訴えてきた仲間、

石川水緒さんが列車事故で亡くなりました。

彼女の想いを継いで、中学校、高校、大学、学校事務職員研修会などで

「心のバリアフリーMIO Project」の講演をする機会をいただきました。

心のバリアフリーは「知らない」「知っている」に変えることから始まります。

年齢を重ねれば、いずれ誰もが誰かの支えを必要とする時が来ます。

心のバリアフリーは「他人事」ではなく、「未来の自分事」でもある。

興味がある方は気軽にお声がけください。


公務員同士の横のつながりも広がってきました。

7月に開催した「たてヨコウムイン 3rd Meet up」には52名が参加しました。

毎回、民間企業で活躍するゲストを迎えています。

行政を知ってもらい、民間を知る。

外の世界を覗いてみると、案外、自分たちの強みが見えてくるものです。

公務員としての役割を、深く知れる場にしていきたいと思っています。


まさか自分が、DJをする日が来るとは思ってもいませんでした。

場所・仲間・音楽、すべてが最高に楽しい夜でした。

「クラブなんて魔物の巣窟なんじゃ…」と思ったそこのあなた。

DJ YSSKが、「初心者でも楽しめる」をコンセプトに開催しています。

来れば分かります。次回は安心して遊びに来てください。


どれも最初は、小さな出会いから始まりました。

一枚の名刺が、一つの波紋となり広がっていくように。

一つの出会いが新しい挑戦を生み、その挑戦がまた新しい出会いを運んできてくれる。

気が付けば、その波紋は、自分では思いもよらなかった場所まで広がっていました。

6年前、「たてヨコ愛媛は、才能のない私の唯一の才能」と記しました。

今でも、その言葉は間違ってなかったと思います。

たてヨコ愛媛をきっかけとした「人との出会い」に育ててもらいました。

役所の外へ出て、多くの人と出会い、学び、その経験を行政へ持ち帰る。

そんな循環をこれからはもっと高い視座で続けていきたいと思います。


6年前の私にとって、

「役所の外へ出ること」「役所に留まること」は、どこか対立していました。

でも、6年かけて外の世界を歩いてみて、その考えは変わりました。

人と出会い、知らなかった価値観に触れ、自分の世界が少しずつ広がっていく。

行政にしかできないことがある。

公務員だからこそできることがある。

外の世界を知ったからこそ、その価値が見えるようになりました。

「外」と「中」は、対立するものではありませんでした。

外で学び、出会い、広がった世界を役所へ持ち帰る。

そしてまた、役所から外へ出ていく。

そんな循環の中に、今の自分の居場所があります。

役所の外に出てみたら、世界が広がった。

そして、広がった世界の中で、私はもう一度、「役所」を見つけました。

いつの間にか私は、自らの意思で「役所」に戻ってきていたのです。

もし、どこかでお会いしたら、ぜひ気軽に声をかけてください。

そして、その際は──

「えっ、市役所の方なんですか?」

この一言をお忘れなく。

ABOUT ME
岡野 祐介
「公務員っぽくない」岡野です。 愛媛県の多様な分野の方と関わり、現場の声を施策に反映させるために参加しています。 また、真剣な悪ふざけで地域に直接作用していきたいと考えてますので、皆さん仲良くしてやってください。
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