私、この度、本を出版することにしました!
これまで携わってきた「製造業(メーカー)」×「技術」の領域に、哲学のメスを入れます。
著者の紹介
岡部明吉40歳。テイトさんに万年平社員と言われ、同期の多くが昇進する中で11年近く平社員を貫いた伝説のサラリーマン。2019年2月に初めて転職すると同時に、後にたてヨコ愛媛となる異業種コミュニティに(強制)参加。35歳にして、初めて外の世界を知った。その後、中小企業やベンチャー企業に所属しながら、研究開発や設計の実務だけでなく、CTOや社外のコンサルタントという様々な立場で、「製造業の技術」の現場と向き合ってきた。
出版を決意した瞬間
出版を決意することになるきっかけは、2021年3月12日に遡ります。
たてヨコ愛媛のとあるイベントでプレゼンさせていただく機会をいただき、そのときのゲストがサイボウズ株式会社の青野社長でした。登壇者5分のプレゼンに対し、青野社長から10分のフィードバックをもらえるというイベント。私は5分のプレゼン(もちろん5分はオーバー)の後、青野社長からコメントをいただきましたが、その短いやり取りの中で受け取った哲学は私の中で共鳴し、青野社長とサイボウズという存在は、私にとって特別なものとなりました。
時は流れ2024年8月7日。それは、とあるマグロ解体ショーの見学のためにサイボウズさんのオフィスを訪れたときでした。そこで、とある社員の方からオフィスに並んであった一冊の本を紹介していただいたのです。
「拝啓人事部長殿」
あのサイボウズさんの本と聞くと読まずにはいられず、また何より本を紹介してくださった社員の方のプレゼンに引き込まれ、この本を買うことにしました。
そして後日、その本を手に取った私は衝撃を受けました。
※一部抜粋
(前略)最後に、どうしてもあなたに伝えたいことがあります。これをもって、この手紙の結びとさせてください。
大変ありがたいことに、今回ぼくは自社も含めて計13社もの話を聞く機会をいただきました。そのなかで、思いがけず学んだことがあります。
それは、「会社」とは人を幸せにするために存在している、ということです。
(中略)
そして、だれかを幸せにする価値を持続的に生み出し続けるためには、利益を生み出す必要があり、そのためには、その会社で働く人たちが組織に貢献し続ける必要があります。
高木一史「背景 人事部長殿」2022年
この筆者が最も伝えたかったこと、それは会社の存在意義でした。
驚きだったのは、企業研究とは異なるアプローチで、同じ結論にたどり着いた哲学者がいたという事実です。
(前略)であれば、「人を幸せにするために会社がある」と考えるのが、本質的な会社の存在目的ではないでしょうか。利益を上げないと会社が潰れるんだから、幸せもクソもない!と言う意見もあるかもしれませんが、私は「人を幸せにしている会社だから、存続するために利益を上げないといけない、人を不幸にする会社なら無くなった方がいい」と思っています。
哲子「哲学」2022年
私は、興味深くこの本を読ませていただきました。そして、本を読み終える頃には、私の心は本を書くことを決めていました。
出版予定の本の内容を一部紹介
出版予定の本について、内容を一部紹介させていただきます。
「仕事の型」について
誰かに「この仕事お願い!」と頼まれたけど、どうやったらいいかわからない。わからないことがあったら聞いてと言われたけど、そもそも何がわからないかもわからない・・・という経験はないだろうか。また逆に、自分が誰かに仕事をお願いするとき、どうお願いしたら伝わるか、悩んだことはないだろうか。
こんなときに役に立つのが、「仕事の型」である。5W1Hの型はよく耳にするが、「仕事」を表現するには「インプット」「プロセス」「アウトプット」の3つに分解して捉えるのが有効である。
これら3つの要素はそれぞれ、
アウトプット:求められる仕事の成果物。設計であれば、図面や提出資料、可否判断など
プロセス:アウトプットのために具体的に行う作業、タスク。作図や資料作成、計算など
インプット:プロセスに必要な情報など。図枠や、過去の資料、実験結果や計算式など
を表す。
仕事を依頼した新人の手が止まっていたなら、まずアウトプットを正確に理解できているかを確認する。そしてプロセスを確認し、必要なインプットが揃っているかを確認するのが有効である。手が止まるときは、この3つのどれかが欠けていることがほとんどである。
「仕事の型」を有効に使う
例えば、若手を教育する立場であれば、手を動かす前にアウトプット、プロセス、インプットを整理させるのは頭の整理に有効である。どこを目指して何をするのかを事前に明確にすると、業務の効率は向上する。メニューを考えながら買い物をするより、買うものをリスト化して買い物に行った方がずっと効率的なのと同じだ。業務効率が向上するだけではなく、事前に工数を読む精度も上がる。
また、「仕事の型」は社内DXの第一ステップとして各部署の業務を分析するような場合にも役立つ。他部署の業務内容をフリートークでインタビューしていてはかなりのコストがかかる。そこで、行っている業務の3つの要素を各部署で書き出してもらえば、それだけで概ね業務の流れをつかむことができる。
仕事をする上で、最低限必要なのは上記3つの要素である。しかし実は、もう一つ重要な要素がある。それはアウトプットを必要とする「背景・目的」である。
「そもそもこの仕事って何のためだっけ?」という「背景・目的」から、アウトプットを再定義することは、業務改革やイノベーションに欠かせない。転職者に対し、社外の人の新しい視点で物事を・・・と、改革やイノベーションを期待するケースがあるが、必要なのは業界の知識の浅さや社外の知見ではない。重要なのは変えようとする対象がプロセスかアウトプットかの違いである。アウトプットを前提として(そういうものだと思い込んで)プロセスの改善を考えるか、「背景・目的」からアウトプットを再定義するかである。
本の全体像
出版する本の中には、今回抜粋した「仕事の型」の他にも、様々なキーワードについて実践的で具体的な内容をまとめていきたいと考えています。乞うご期待!
意思決定
- 我々が判断する意思決定は誰の意思か
- 意思決定は上司の役目ではない
- 「お客様第一」の方針が浸透しないのはなぜか
中小企業の本質
- 中小企業と大企業の本質的な違い
- 属人化の分類と、戦略的属人化
- お菓子作りが得意でも、お菓子工場では活躍できない
- 中小企業の哲学
技術力
- 技術力とは何か、分類と定義
- 企業の成長曲線と技術力の傾向
- 技術力は本棚に表れる
- 企業の成長段階と技術力を高めるポイント
マネジメント、教育
- なぜ技術者には優秀なマネージャが少ないか
- マネージャが育つ組織設計
- 不具合対応はプロジェクト体制で進める
- 進捗管理はアウトプットベースで行う
- できるからやらせるのではなく、やらせるからできるようになる
- ロールモデルの重要性
最後にお願い
ただ残念ながら、このままだと出版できません!
ぜひどなたか、出版にご協力よろしくお願いいたします!!