Column

たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

SDGsビジネスデザイン

「+αのキャリア」は、どうあるべきか。-多様性より、帰属性。-

皆様 その節 は大変お世話になりました、というか、本当にありがとうございました。

昨年の【たてヨコラム大賞】【上半期大賞】の2つも獲得してしまい、今後のたてよコラムを書くハードルがギュイイイィィィン!…と、あがりました岡田未奈です(˘•ω•˘)

とはいえ基本ドMなので今期も書きますよ!

そして、大学院の成績発表が先ほど予告なくありまして、今春、修士課程が無事終わることがほぼほぼ確定いたしましたことをご報告申し上げます。

・・・これでわたくしも医療従事者でありながらMFA(芸術修士)を持つ「はずれ値人材」の仲間入りでございます!

約3年間のデザインまみれなリスキリングとキャリアアップ。

医療という領域にデザインのまなざしを取り入れたいけど、単なる趣味やライフワークではそのActionが難しく、堂々と活動することを認めてもらうためはそれなりの箔が必要でした。

私はこの3年間で、大手前大、京都芸術大大学院、青山学院大学の3つの学生証を手に入れ、グラフィックレコーディング、ファシリテーショングラフィック、プレゼンテーション実務士、ワークショップデザイナー、MFA…様々な肩書きを手に入れました。

周りの人からの刺激もあり、このリスキリング期間で本職以外のLIFE SHIFTがかなり進み…

まちづくりや社会課題に取り組む団体、自治体など、思わぬ方面からちょこちょこお声がかかったりして、来年度からも自分のデザイン活動がちょっと熱くなりそうです。

ん…?

   

でも、

 

 

あれ?

 

わたし、デザインで何やりたかったんだっけ?

多様性が認められる時代が進んできました、けど…。

そうそう。

なんだか私の目的がズレてきそうなので、本来の課題のスタートに立ち返りますが、

医療にはデザインの意識が足らない」がスタートだったんですよね。

だから、自らがデザインのノウハウや知識を医療にフィードバックすることで、その必要性と意義を知っていただくために、臨床工学技士としてはファーストペンギンで芸大に乗り込んだわけですよ。

でも、そんな私の越境活動は別に特別珍しいことでもなんでもなく、同じ臨床工学技士という資格を持ちながら医療を飛び出して様々な活動をされている方はたくさんいらっしゃいます。

なかには演劇されている方もいらしゃったり、クリエイターになっている方もいらっしゃったり、海外進出もして、スタートアップをされている方も。

 

なので本職×〇〇という働き方は私たちの世界でもよくある話なのです。

とはいえ、私はたまに危惧することがあるんです。

 

それは、同じ職種で出会えた人たちが、完全に医療界から離れてしまうこと

ダイバーシティよりも、その先の「ビロンギング」

永年継続勤務が当たり前だった昭和の時代。現代ではほとんどその意味や価値がなくなり、「転職」自体は珍しくない時代になりました。

しかし、過去のつながりを完全に経ってまで転職やLIFE SHIFTされる方々を見ると、残された側はときに寂しくなることもあります。

その人たちが、自分たちの業界をプラスに変えてくれる人材になるかもしれなかったのに。

これ、何に問題があるかって、

ダイバーシティ(多様性)」や「インクルージョン(包摂性)」が認められたり、知られたりする時代になっても、まだ日本には「ビロンギング(帰属性)」が足らないことに理由があると思っています。

ビロンギングは、ダイバーシティやインクルージョンの「その先」で、多様な人材が活躍することができる場所を作ってあげたり、「あなたはここにいてもいいんだよ」という心理的安全性をきちんと担保してあげることです。

個性や個人の活動を大事にしながらも、多様な人材が集まる共創の場。

そんなコミュニティデザインが、まだまだ日本の企業や学校には足らないような気がします。

(「あなたは●●という障壁があるけど、△△という業界だったら輝けるよね。」というようなバイアス、よく耳にしませんか?)

ビロンギングの意識を高めることは、エンゲージメントやの向上につながります。

  

皆さんは本当に、「多様性」を認めてますか?

ABOUT ME
岡田 未奈
愛媛県松山市出身の平成生まれ。 「いのちをささえるエンジニア」である臨床工学技士として県内の医療施設に従事。人工透析を主業務として、呼吸治療、心血管カテーテル治療、不整脈治療、医療機器管理などを兼務。  一方で、『医療にDESIGNを。』をコンセプトとしたパラレルワーキングをしており、ライター、グラフィックレコーダー、プレゼンテーションデザイナーなどマルチクリエイターとして多彩な顔を持つ。 2021年4月より京都芸術大学大学院で社会を変えるための創造力となるデザイン思考の研究を始めるほか、2022年4月より青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラムに参加。 愛媛県下で学生や一般社会人を対象としたデザイナー的マインドを養うためのコミュニティや学術的な場を創ることが目標である。
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