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たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

ライフスタイル事業

「二拠点生活」をきっかけに故郷を見つめ直す

初めまして!(株)かける小町の小西真由と申します。初コラム投稿させて頂きます。

出身は隣の香川県で、今年度から大阪と香川の二拠点生活を行っております。
(愛媛にはたまに足を運んでおります。同じ四国繋がりで宜しくお願い致します!

さて、コロナ禍のテレワークがきっかけで耳にする方も増えたのではないでしょうか?

今回はあえて都市部と地方の「二拠点」を行き来するという生き方の選択肢について触れたいと思います。

なぜ二拠点生活に至ったのか?よかったことは?下記に綴っていきます。

※往来にあたり、新型コロナ対策は徹底して行っております。

昔は四国を出ることが目標だった

二拠点生活に至るまでの経緯を少し遡ってお話します。

私は大学受験をきっかけで四国を出て、関西で12年(神戸4年、大阪8年)過ごしました。

四国にいた頃、よく周りから言われていた言葉。

「いい大学に行き、いい会社に就職し、いい人生を送りなさい」

当時テストでいい点数を取ることで必死だったのと、特にやりたいことがなかった私は、
とりあえずこの言葉に従い、決められたレールの上だけをひたすら走っていく毎日でした。

だけど受験が近づくと同時に、

「このまま進んだら将来何が残るんだろう・・・」

「そもそも“いい人生”って何なんだろう」

とふと言葉の定義を考えるようになり、それに対して何も答えられない自分にもどかしさを感じるようになっていきました。

人生の先輩達に相談もしてみたのですが、当時明確にこの答えを持っている人が身近に少なかったことから、
ここに留まっていても答えは出ないのかもしれない。ならば、

いっそ答えを探しに旅に出よう。

一度馴染みの地から離れて自分の意志で行動や生き方の選択をしてみよう。

そのためにも絶対四国を出る!

そんな思いを受験の原動力にしていたことを覚えています。
(両親には四国を出ることを前向きに捉えて応援してもらっていたので感謝しています)

四国を出て、出した答え

大学で念願の神戸に出てからは、自分の本当にやりたいことは何なのかを見つけるために、興味があることを片っ端から並列に並べ、寝る間も惜しんで動きまくった覚えがあります。

(神戸を選んだ理由は幼い頃から家族旅行で馴染みがあったのと、初見でここに住みたい!と思えるほどの景観があったからです)

当時はとにかく立ち止まってしまったら得るものがなくなってしまうのではないかという焦燥感に駆られていたのかもしれません。

紆余曲折はありましたが、大学生活の末に出した答えは、

「就職」ではなく「起業」という道を行くことでした。

※起業に至った経緯や詳しい事業説明はこちらでは割愛します。詳しくは下記リンクをご覧ください。当時取材頂いた記事です。

(様々な価値観や経験を重ねることで、 0→1をつくって人に喜んでもらう生き方が自分にハマっているのではという仮説を持ちました)

その後、拠点を大阪に移し、フードデリバリー・ケータリングサービスを立ち上げ、都市部にターゲットを絞り徐々に拡大していきました。

ケータリングの様子

2016年頃に地元の報道番組で瀬戸内地方の起業特集で弊社を取り上げて頂く機会がありましたが、

当時の事業モデルでの地方での展開を具体的に描けなかったこともあり、すぐに地元に戻るという選択肢はありませんでした。

コロナ禍で事業のあり方を再考するきっかけに

2020年。新型コロナウイルス感染症拡大により、緊急事態宣言の発出、外出自粛要請やイベントの中止や制限等の要請が行われました。

その中で、特に影響を受けたのが外食産業でした。
店内でのマスクなしの飲食、会話等により飛沫感染を招く恐れから、これまで時短要請や休業要請が行われてきました。(特に時短制限の期間が長かった東京・大阪では影響が甚大でした)

弊社のケータリング事業は法人向けの懇親会系のメインとなっていたので、影響の大きさは言わずもがな・・・

(現在では長年のデリバリーの知見を活かしつつ、フードデリバリーの商品開発、オペレーション構築、マーケティングサポートに舵を切っております)

今まで対面における人のコミュニケーションに最も価値を置き、最大化するための一つのツールとして食をご提供してきたところがあったので、アフターコロナでは果たしてそれは本当に必要なのかと問われているような気さえしていました。

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飲食店(人が集まるスペース)の価値はオンラインに代替されるのか?

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アフターコロナで飲食店の売り上げは戻ってくるのか?どんな業態が生き残るのか?

試行錯誤しては連日そんな議論をお客様や関係者と夜な夜な繰り広げていました。

今回コロナ禍で人流が抑制されてしまったことによる飲食に関係する業界への影響や課題も浮き彫りとなり、「食」のみならず、もっと広い視点を持ち、大きな課題を解決できる事業を作れないかと日々模索していました。

「半分」地元に戻りお仕事をするきっかけ

コロナ禍をきっかけに地元にも変化が訪れます。

・テレワークが成立して場所に縛られず仕事ができるようになった
・いつか地元に帰って会社を継ぎたいと思ってて、いいタイミングだと思った

と、都市部で働いていた同級生が次々とUターンしているのを目の当たりにし、
私自身もこれからの地方でのビジネスの可能性って何だろう?と考える機会が増えていきました。

そんな中、地元の香川でコワーキングスペースの立ち上げをしていた友人から、
行政が運営するコワーキングスペース(Setouchi-i-Base)で創業支援の仕事をしてみないかというお誘いを頂きました。

思い返せば、起業して間もない頃、「外部から本気で伴走して頂ける人」 「本当に悩んだ時に頼れる人」の存在が非常に大きくありがたかった事もあり、今度は自分がその立場になり、新たなチャレンジをする人のサポートをしたい!そしてそれがベースを作ってくれた地元への恩返しになると思ったので、二つ返事で挑戦することにしました。

※もし良ければこれからの瀬戸内地方の創業支援のあり方について配信を行っておりますので、ご興味ある方はご視聴ください!
たてヨコ愛媛のメンバーにもご出演頂いております⏬

ただ、全ての拠点を香川に移すことはせず、大阪から週の半分は高松に通うという選択をとりました。

性質が異なる2つの拠点をリアルタイムで行き来することにより、互いの地域の見えない課題、そしてそれを解決できる手段を発見できるかもしれないと思ったからです。

創業支援というお仕事を通して、そうした課題を深掘りしながら、皆で一緒に解決できるまたは都市部で解決できるポイントを見つけていく取り組みは、時代の変わり目の今だからこそ面白いんじゃないか?そう仮説づけました。

二拠点生活を始めてみてよかった点

.多種多様な人的ネットワークを構築できる

都市部と比較して人口が少ない分、活発に活動している方との距離感が近く、(行政、インフラ等のまちを担うキーマンとも繋がりやすく)都市部では規模が大きすぎて実現できなかったチャレンジができる利点があります。最近ではUターン組や都市部からの移住組も多く、都市部と変わらない肌感でコミュニケーションを取ることも増えました。

②.魅力的な環境資源が多く、余白の時間をつくりやすい

最近はコロナ禍で豊かな自然環境や落ち着いた雰囲気を活用し、そこで働くことで創造性や生産性を高める「ワーケーション」がトレンドです。また、滞在地にとっても交流居住による人口の増加や地元での消費に伴う経済振興につながるとして期待されています。

今は瀬戸内の絶景を見ながら余白の時間を日常の中につくることで、新たな気づきやアイデアが浮かび、今後の展開をしっかり考えることができています。

また全国のホテルに泊まれるサービスHafh)や全国定住し放題サービス(ADDress)などの登場によって、場所に囚われない働き方が容易になっています。

私も面白い人と繋がれるゲストハウスや、ゆっくり休息を取れるホテルなど、その週の予定に合わせてこのようなサービスを使い分けています。

③.社会課題解決型モデルを考える機会の増加

地元に携わっていくうちに、都市部と比較して社会課題環境問題、空き家問題、後継者問題など)が山積しているのと、多様性への寛容性(女性の生き方、家族のあり方、若者への信頼、変化の受容など)が、旧態依然としている(結果、都市部への人材流出を招いてしまう)ことを痛感しました。

地域課題が多様化すると共に、それぞれの問題が複雑に絡み合うことで、課題は単独では解決し得ず、地域の住民の状況や経済、文化といった様々な実情等に合わせて幅広い取組みが必要です。

こうした状況下で大切にしたいことは、

それぞれのセクター同士がどうやって助け合えるか?相手の目的をどう理解するか?互いを生かし相互にメリットを感じ得る「質の高い関係性」をどのように構築するか?

最近都市部に滞在している間はではそうした関係性の構築に奔走しています。

これは二拠点生活だからこそより強く意識するようになりました。

最後に

余談ですが、先日関西の大学1・2回生向けに講義する機会があったのですが、100人にアンケートを取ったところ、何と8割の学生が将来就職する場所を関西か地方を選ぶと答えていました。
(理由は親元から遠く離れたくない、馴染みのある土地で働きたいなど)

若手の地方に対する考え方もコロナ禍で急速に変化しているのでしょうか・・・

これからも二拠点生活だからこそ得られるネットワークや情報を駆使してでビジネスを構築していけたらと思っております。

引き続き二拠点生活を行って参りますので、愛媛エリアでも

・都市部をターゲットにビジネスを考えている(飲食・観光など)
・社会課題解決型ビジネスを構築したい

こちら当てはまっている方、色々お話をお聞かせください!

ここまでお読み頂き、ありがとうございました!

ABOUT ME
小西 真由
香川県丸亀市出身。神戸大学在学中に、オーダーメイド式のパーティー料理専門のケータリンサービスを起業。 その後、イベント企画も含めたイベント総合プロデュースに着手し、大手企業の懇親会やレクリエーションを担当。手掛けた数は過去に800件を超える。 現在は長年にわたるデリバリーへの知見を生かし、飲食店の新規テイクアウト立ち上げの支援を行う。瀬戸内芸術祭には2016年に食のプロジェクトに携わる。 2021年4月より、香川県が運営するコワーキングスペース「Setouchi-i-Base」にてコーディネーターも務めている。現在香川と大阪の2拠点生活中。