Column

たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

エッセイ

昭和のオヤジから若い人へ

もうすぐ選挙です。若いあなたは決して選挙には行かないでくださいね。

政治家は国民の為や有権者の為でなく、投票する人の為に働きます。お店がお客様の為に働くのと同じ原理です。ワクチン接種は地方の高齢者が先行し、大都市の若者は後回しで始まりました。

当初は合理的な判断でしたが、夏にあれだけ大都市圏の若者たちに感染が急速に広がってからも若者より地方都市の高齢者に手厚くワクチンが配布されていました。地方の高齢者は選挙に行きますからね。

若いあなたは年金制度に不安を持っていると思いますが、年金制度改革には手が付けられることはありません。年金制度改革は投票に行く高齢者に厳しくなるでしょうからね。

この10年で先進諸国の平均賃金は大きく伸びていますが、日本だけ賃金だけは上がらず、デフレからも脱却していません。日本は高齢者層を中心に個人金融資産を1,992兆円も持っています。デフレならば金融資産価値は相対的に上がり、賃金上昇のインフレでは下がりますからね。

昭和の世代の特徴をご存知ですか?

「権力は決して手放さないが責任は絶対に取らない」

3兆円も使った東京オリパラの費用や施設は、一体どうする気ですか?若いあなたが考えてください。

不況にも関わらず、この数年間で株価が大きく上がった訳をご存知ですか?

日本銀行が毎日大量に株を買い続けて、株価を支えてくれたからです。その購入総額は40数兆円にもなります。だから、ユニクロ始め大手企業各社で日銀が大株主です。その間に富裕層だけは美味しい思いをしました。日銀も流石にマズイと思ったのでしょう。今年の5月で株を買うのを中止しましました。

日銀もいつかは大量に買った株を売るのでしょう。その時の株価が心配ですが、その頃僕らは生きていませんから、皆さんの世代で解決してください。

日本はGNP世界第3位で対外純資産額も世界一の国ですが、その甘い汁は僕らの世代が吸い尽くすことになるのでしょうね。

こうしたことを政治家の皆さんが意図的にされているとは思いませんが、選挙に行く高齢者には手厚い政策を継続してくださっているのは間違いありません。

Z世代やミレニアム世代の方々は、今度も決して選挙には行かず、いつまでも長時間労働、低賃金で働いて安くて美味しい牛丼を食べて幸せを噛みしめてください。
皆さんが選挙に行かないのは、立派な敬老の精神ですから、必ず続けてください。

「選挙に行くって、めんどくせーし、カッタルイ」ですからね。

投票は国民の権利でも義務でもありません。単なる老人の趣味です。若者は元気にだけしていてください。

「投票したい人がいない!」

「自分の1票で世の中が変わるとは思えない」

そうですよね。私にも理想の候補者なんかいませんし、私の1票で世の中が変わるとも思っていません。60年以上生きて来て分かるのは、「投票する事が自分の生活を守る事になる」と言うことです。

因みに前回総選挙の20代の投票率は33.8%

60代の投票率は72.0%でした。

お願いですから、若い方は投票に行こうなんてヨコシマな事を考えないで、敬老の精神で選挙を棄権して、これからもずっと私たちに白紙委任状をください。決して責任を取らない昭和のオヤジから、そのツケだけを払って貰うことになる若いあなたへの切なる願いです。

昭和96年10月15日

ABOUT ME
小島 俊一
大学卒業後トーハン入社、営業部長・情報システム部長・執行役員九州支社長など経て、2013年(56歳)トーハン傘下となった愛媛の老舗書店チェーン明屋書店(全80店舗)への出向を命ぜられ代表取締役に就任。5期連続赤字だった同書店チェーンの経営改革に着手する。幾つもの挫折を経ながらも、斬新な取り組みで企業風土を一変させ「従業員モチベーションの大幅向上」を成し遂げ、一人もリストラせずに業績を2年半でV字回復させる。この取組みが評価され、週刊ダイヤモンド誌「地方元気企業ランキング」で全国中小企業300万社の中で日本一に選出される。 2017年(60歳)明屋書店の代表取締役を退任し、“元氣ファクトリー株式会社” を設立。経営再建の経験と知識から生まれた「企業再生のエッセンス」をベースにしたコンサルティングは、業種の枠を越えてクライアントの業績を上げている。全国各地に呼ばれる講演会や企業研修でも、この「企業再生のエッセンス」を伝え好評を得ている。