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たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

環境に行動は影響されるのか

自分のことをどういう人間だと思いますか?その性格はどんな性格でしょうか。周りに言われる自分と自分が思う自分。そこに、私が周りとの大きなズレを感じた時期に考えたことです。

心理学の実験…実験の結果から考えられること

「スタンフォード監獄実験」という心理学の実験の事をご存知の方も多いかと思います。簡単に言うと看守と囚人という役割に分けられた人たちの行動の変化を観察した実験で、それぞれの役割に沿った行動をとるようになったというものです。この実験自体については賛否両論あるようですが、この実験のように顕著ではないにしても人は与えられた役割に見合うような人になりやすいのではないでしょうか。  

思い当たりませんか。親からの期待にあわせてしまう、権力や役職によって変わってしまう。家の中と外で別人な人もいます。人はみんないろんな性格を併せ持っていて、外的な環境(人間関係や社会的役割等)によって、そのうちのどれかの性質が出やすくなっているとも考えられます。人もまた物事と同じで多面的なものではないかと思うのです。もちろん元々のものはありますが、感情の振れ幅や強弱、調整できるかについては外部環境の影響を受けるのではないかと考えられそうです。では外部環境について少し考えてみます。

常識とは不変のものなのか

人は自分の考える常識に基づいた行動を「良」としますよね。ただ、常識とは普遍的なものでしょうか。コロナにより世の中の多くの常識が変わりました。そう、ちょっとした要因で簡単に変わってしまうものです。もっと身近な視点にしてみましょう。都会の常識と田舎の常識は同じでしょうか。職種によって物事に対する認識の違いはないでしょうか。会社によってはどうでしょう。「常識」を「普通はこうだ」と考えることに変換してみたらわかりやすいかもしれません。「自分の中の普通」と「周りの普通」がかみ合っていなければどうでしょうか。おかしい人といわれたり、いらいらしやすくなったり、疎外感を感じるかもしれません。 もっと小さくすると、言葉の言い換えでも表現できます。就職活動などで自分の長所と短所を考えますよね。短所もとらえ方によっては長所になる。やったことありませんか?単に言葉を言い換えただけなのに、少し言葉を変えただけでガラッと変わってしまう。常識とはものの見方ですよね。ものの見方なんてものはとても不確実なものだと考えられないでしょうか。常識がかみ合わないという違和感がストレスとなり感情として出てきているとしたら、周りの影響を受けているのかもしれません。

他人の常識に左右されないためには

周りの環境を変えるのも一つの手ですが、できないことの方が多いですよね。では、今いる環境で変えられるものを考えてみましょう。例えば、自分の認識。

どちらかの考えが正しいと思うのをやめてみるのはどうでしょう。自分の考える常識と周りの考える常識はどう違うのか、周りがどう考えて話しているのか、できるだけ客観的に観察してみます。違いを知ったうえで自分の常識にこだわらないことができるようになると、相手の常識に感情が左右されにくくなるかもしれません。いろんな常識を知ると臨機応変に動きやすくなりますし、感情的に反応することが減らすことができます。感情的にならずにいるなんて、人間である限り無理な話でしょう。ただ、ストレスを減らすための認識に変える事はできるかもしれないというだけです。人間関係のストレスは自分と似た考えの人相手だとあまり感じることがないですよね。相手の常識と違うからと否定されると自分がだめなのかと思いこむ、他人の理解できない行動に対しては怒りや恐怖を感じやすい、そんなことはないでしょうか。ただ人それぞれの背景によって常識もまた変わると認識していれば、軽減されるかもしれません。

結論:環境に影響される部分もある

何か今の環境で苦しさを感じているとしたら、こういう考え方も面白いかもしれません。人と関わる限り、win-winの関係を目指すのが私の理想。あくまで理想…まだまだ修行が必要ですが、人間すぐには変われないからと気長にやっています。何にせよ、自分を救えるのも変えられるのも自分だけ。自分を否定しない空間、何者でなくとも肯定してくれる場所をどこか一つ持っていると、どこにいても自分の軸がぶれないでいられる気がしています。そんな場所はありますか?

ABOUT ME
石川 水緒
いろんな視点を知りたくて参加しています。広く浅くいろんなことをやるのが好き。お酒と音楽が大好き。よろしくお願いします。
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