昨年から今年にかけて、自分の生き方を見つめなおした方も多いと思います。皆さんはどのような生き方をしている／しようと思っているでしょうか。お一人おひとりお話を聞かせていただきたいところですが、今回はコラムということで、わたしのおすすめする「心地いい生き方」についてお話しさせてください。

■あなたにとっての「心地よさ」って？

まずは、あなたの心が癒されたり、ほっとしたり、安心感に包まれたりと、「心地いいと感じる時間」を思い出してみてください。家族と過ごす時間、ひとりで読書する時間、身体や心が喜ぶ食事をしている時間、仲間と語らう時間、趣味に夢中になっている時間、堀端を歩いている時間…（わたしの心地いい時間のひとつです）。

また、反対に「心が喜んでいないと感じる時間」はどんなときでしょうか。特定の業務をしている時間、ある人と関わっている時間、食べすぎ／寝すぎたとき、身体にムチを打って頑張っている時間、言いたいことを言えないとき、行きたくない場所に行くとき…。そういった心がモヤモヤする時間を減らして、心地いい時間を増やすことで、より幸せな人生を歩めるかもしれません。

■あなたが幸せで居ることが、

周囲の人も、社会も、地球も幸せにする

いざ心地いい時間を作ろうとすると、「こんなに心に素直になっていいの？」「自分本位で動くのは抵抗がある…」と感じる方もいるかもしれません。でも、あなたを大切に想ってくれている人にとって、あなたが幸せであることは本当に嬉しいことですし、もっと言うと社会や地球にとっても、「幸せな人間」が増えることは喜ばしいことです。また、あなたを大切に想ってくれない人のために、自分を犠牲にする必要はありません。ちなみに、自分の心を何よりも優先して生きることで、相手や社会に対しても寛容な気持ちになり、本当にストレスがなくなっていきます。人生に対する焦燥感や孤独感から解放され、社会や地球と溶け込む感覚にまでなります。

■生きづらさが心地よさに変わるまで

ここまで「心地よさは大切ですよ」と伝えてきましたが、実はわたしは、今までの人生のほとんどの時間、自分の心を無視して生きてきました。現在24歳ですが、9歳～13歳頃まで対人恐怖症で、必死にならないと人と関わることができませんでした。「自分のことを雑に扱う／自分のことが嫌い」なのも当たり前で、この世に「自分のことが好き」という人間が存在することを知らなかったので、「自分のこと好きだよ」と言っている人や、そういう振る舞いをしている人に対して、面白くない冗談を言っている／しているのだと思っていたほどです。ただ、そんなことを心のなかで思っていながらも、「自分や人を好きになれない自分」を隠して生きていました。

中学生になると、自分で対人恐怖症を治すメソッドを購入してなんとか克服して、かなり楽になりましたが、それでも自分の心を無視する生き方はそのまま。自分を大切にしないと、周りからも適当に扱われて、基本的に人が嫌いなのは変わりませんでした。そして20歳になりましたが、その生き方が限界を迎えて、ついに（？）うつ病になり、3か月間誰にも会わずに生活を送りました。そのとき、半ばやけになって、「もういいや、自分の心を何よりも優先しよう」と誓い、そういう生き方に少しずつシフトすると、なんて生きやすいんだ…！と驚いたのを覚えています。

20歳の頃から、コツコツと心地いい時間を増やしていった結果、今ではほとんどの時間が心地よくなりました。たとえば仕事は、自分が働きやすいと感じるフリーランスで、ライター／インタビュアーという自分の得意・好きな仕事をしています。人間関係においても、「この人と居ると傷つくな」と感じたら上手く距離をとり、相手に合わせて自分のキャラクターを作ることもありません。また、お金がなくても住みたい場所に住んできましたし、パートナーを少しでも傷つけてしまったらすぐに謝り、少しでも傷ついたら「あれをされて悲しかったよ」と伝えます。とにかく、心を我慢させない。ストレスを溜めない。自分を幸せにすることを決意する。そして、幸せになるために心地よい時間をつくる。そういう生き方がとても生きやすく、こんな私でもできたのだから、どんな方でもできるはずだと思い、この機会に皆さんにもお伝えしたいなと思いました。ぜひあなたの心に届いたことがあったら、普段の生活に取り入れてみてくださいね。この記事を読んでくれた皆さんが、より幸せな人生を歩めますように。愛を込めて。