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たてヨコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

エッセイライフスタイル

コミュニティ再生

 まずは簡単に自己紹介をします。松山市出身。地元のメーカに勤務。入社以来、ほぼ技術関係の部署で働いています。

 仕事以外では、子どもの学校関連で始めたおやじの会やPTA(子どもたちはもう卒業していますが)など、地元での活動に力を入れています。

 さて、たてヨコ愛媛では、副業+人手不足PJに所属していますが、会社は副業禁止。そのため複業的な活動をいくつかやっています。今回は、そのうちのひとつ「町内会」について書きたいと思います。複業で町内会活動?と感じる方もいると思いますが、社会貢献という意味では立派な複業だと思っています。

 私が町内会活動に参加している理由のひとつ、それは「打ち上げでお酒を飲めるから」です。身もふたもない話ですが。

 そういった不純な気持ちで続けている活動ですが、ある時「あれっ?」と思うことがありました。それは、町内大清掃後の打ち上げをfacebookにupしたところ、東京のおやじの会仲間から「町内会の再生に取り組んでいるんですね、すごい!」というコメントがあったのです。

https://www.facebook.com/macoto.oda/posts/1031507383610664

 ※私の属する町内会は約1,700世帯、約5,000人が住んでおり、約50世帯ごとに「組」として分けています。この記事の「自治会」とは私が属する組のひとつですが、現在の町内会発足前から自治活動をしていたので表記上の使い分けをしています。

きっかけ

 「できる範囲でかまわないから手伝ってほしい」

 私のPTAやおやじの会での活動をご存じだった町内会長から、8年ほど前に声をかけられたことが、町内会に参加するきっかけでした。たまたま幼少時から暮らしている町だったこともあり、それほど深く考えることなく承諾しました。

 みなさんは町内会と聞いて、どのような印象を持つでしょうか。

 高齢化が進んでいる。役員のなり手がいない。いろいろとネガティブな声が聞こえてきそうですが、実際その通りです。

 初めて運営委員会に参加した際に感じたことは、「高齢者が多い」ということでした。

 役員数約20人の中で、当時40代だったのは私だけ。次に若い人は50歳代で、平均年齢は軽く60歳を超えていました。

 私の役割は運営委員として毎月の定例会への参加と、行事の運営。

 とくに恒例行事では、進行係(司会)を担当しています。

 活動の大きな流れは、
・月に一度、1~2時間程度の運営委員会が開催され、恒例行事の概要を決めていきます。
・恒例行事は、地域大清掃(5月)、運動会(5月)、盆踊り(8月)、秋祭り(10月)、文化祭(11月)など。大筋は毎年同じなので、昨年からの相違点の確認などです。

 さて、私がfacebookで紹介していたイベントは、町内会の中でも私の属する組と、隣の組の住人だけで行っているイベントです。

 現在では合計約80世帯が暮らしていますが、約50年前から住んでいる私はもはや古株、多くの世帯が転入組です。

 この二つの組は、町内会が発足する前からひとつの団地として独自の自治会を運営しており、過去から団地の運営委員が住民のコミュニティ維持を目的として一日旅行などのイベントを企画、実行してきました。しかし増加する若い世帯に対して、イベント参加者が古株で固定されてしまっていること、運営委員が高齢化していることなどから、私が町内会役員となったタイミングで自治会運営にも協力要請がくるようになりました。 

 自治会としては、若い世帯と古株が参加しやすいイベントをやりたい。そのための予算は10万円程度なら自治会で負担できる、ということでした。

 そこで車の通りが少ない路上でのバーベキューを企画してみました。いすやテーブルは、参加者が自前でキャンプ用のものなどを持ち寄り。アルコールや肉類は自治会負担です。ざっくり案での企画でしたが、参加された方々、特に若い世帯の方々が協力的にサポートしていただいたことで、うまくいきました。自治会からも「恒例行事にしたい」と喜ばれたことで、2019年まで毎年開催されています(2020年はコロナで中止)。

 このイベントには、子どもたちもたくさん参加してくれます。普段なら帰宅しないといけない時間でも、親同士が間近でバーベキューをしながら歓談しているわけですから、安心して遊んでいます。

 子どもたちが、イベントを通して地元を好きになり、成長してからも地元で新しい世代を支えていくという循環を作ることができれば、人口減少の歯止めや、地域の活性化に繋がるのかもしれません。

なぜ町内会活動なのか

 現在の取り組みについて書いてきましたが、どうして町内会活動に継続して関わっているのか?

 きっかけは先ほど書いたように、子どもが通っていた小学校のおやじの会やPTAでした。そして、子どもが卒業した現在もこれらの活動を続けている理由は、職場以外の人間関係を築いていきたいからです。それは、たてヨコ愛媛で活動している理由と同じです。

 今から15年ほど前のことです。ふとした瞬間に地元に友人がいないことに気づきました。普段から挨拶をする程度に交流のある隣人はいましたが、それでも過去の友人たちには連絡も取れず、どこでどうしているのかわからない。いつの間にか新しく引っ越してきた人も増え、知らない顔も多くなってきました。

 今後、私の交友関係はすべて職場がらみとなるのか?そこまで会社中心となってしまうのか?私の中に生じたアンバランス感。そんな不安を抱えていた折、ちょうど小学校に入学した娘が「おやじの会会員募集」のチラシを持って帰ってきたのでした。私は迷わずに参加することにしたのです。

 町内会活動も、それがきっかけで声をかけられることになるので、この気づきが私のターニングポイントになりました。

 冒頭で「打ち上げでお酒を飲めるから」町内会活動を続けていると書きましたが、集まるメンバーは仕事でなく、利害関係もない人たち。職場のような上下関係もなく心地よいのです。

町内会の再生とは?

 私が参加している町内会について書いてきましたが、この記事を書くにあたって、町内会に関するweb上の意見などいろいろ見てみました。総じてネガティブな意見が多い。それを踏まえて私の考えを書いてみます。

 これからの町内会が今のような形で続くかどうかはわかりませんが、ひとつの共助の形として残っていくのではないかと考えています。必要なことは、状況に応じてバランスを変えることができる柔軟性なのではないかと思っています。

 今までは60歳で会社を定年した人が交代で役員をやればよかったのかもしれませんが、今後はそうもいかない。今までのような固定された枠組みではとても成り立たない。

 基本がボランティアなので、全世代の人たちが「できる範囲で、できることから」活動できるように、お互いの足りないところを柔軟にカバーしあえる、緩やかな関係作りがポイントだと考えています。

 理屈はそうなんだけど、具体的にどうするの?正直なところ、私にもまだ見えてはいません。たとえば限られた役員でやるのではなく、できる人が少しずつ担当するとか。参加しなければならない会は減らしていくとか。負担削減につながるように、DXの流れを町内会にも持ち込むとか。

 つらつらと書いてきた町内会活動ですが、近隣の町内会でもおやじの会やPTAから役員デビューをする人が増えているようです。冒頭の東京のおやじの会仲間もそうなのかもしれません。
 そういった人たちが同じような苦労をすることがないように、ヨコのつながりで連携しあえる関係性を維持しながら、誰もが参加できる町内会活動=共助の仕組みを模索しているところです。

ABOUT ME
小田 眞
産業機械の設計を生業としながら、おやじの会を通した社会教育活動を実践中です。