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たてコラム

たてヨコメンバーによるフリーテーマのコラム

エッセイチームビジネス

「黒」と「白」

はじめに

こんにちは。西予市で畜産をベースとした6次産業の事業を行っている「ゆうぼく」という会社の代表をしている岡崎です。

コラムを書くと宣言したものの何をテーマにしようか・・・。
そう悩んでいた時、目の前にいたのは黒と白の柄をした牛でした。そうか、「黒」と「白」の話をしよう。可愛らしい自社の牛からヒントを得て、今回は黒と白についての持論をお話しようと思います。

黒企業と白企業

黒と白で思い浮かべたのは、ブラック企業、ホワイト企業でした。
職業病ですね。

そもそも、ブラック企業やホワイト企業などと会社が安易に評価されるようになりましたが、私はこの評価に対して少し疑問を感じています。
なぜなら、ホワイトやブラックを決めるのは個人の主観に依存するものなのでは?と思うからです。
どんなに忙しくても仕事に充実感を感じていたらその人にとってはブラック企業にはなり得ないし、一方で労働環境が良くても仕事に充実感がなければその人にとってみれば些細な事でブラック企業になり得る。

事実、土日祝休みの完全週休2日日制の会社に勤めていた私が、月8日以下の休みに減った今でも充実して・・・います!(多分)

ホワイト化活動の取組!その成果は!?

話は私が今の会社に転職した2013年頃に遡ります。当時、人材定着率が悪かったという問題を抱えていました。
その問題に対して、私が主観的に感じる「ブラック」な環境のせいだと決めつけ、本やTVで「ホワイト企業」として紹介されている会社の取り組みを手当たり次第真似ていきました。
例えば有給休暇取得奨励制度、残業の徹底管理、休暇日数の増加、誕生日のお祝いや社員割引等々です。
正直なところ、この時の私は自己犠牲精神で結構無理をしていました。全ては「離職率低下による生産性向上」という見返りのためにです。
その結果どうなったでしょうか。

期待していた離職率の低下は残念ながらは大きく変化しませんでした。
もし取り組んでいなかったらもっと酷い結果になっていたのかもしれないですが・・・
ただ自分自身納得の得られるような成果は得られなかった事は確かです。

一方でホワイト化していく事で、なんと手を抜く社員も現れてしまいました。社員からみたらホワイト化かもしれないですが、会社から見たらブラック化だ!そう思ってしまいました。
しまいには集団退職、内部不正事件もあり、もうボッコボコに打ちのめされました。

一体何が起こったのでしょうか。

私はこう思います。

社員にとって「ブラック企業」があるなら、会社にとって「ブラック社員」もいる。
社員にとって「ホワイト企業」があるなら、会社にとって「ホワイト社員」もいる。

会社が一方的にブラックと非難される世の中ですが、実際はお互い様なんじゃないかと思うわけです。なので突然、会社が考えるホワイト企業にしたからといって全員にとってホワイト化されるわけじゃないし、ホワイト社員になるわけではない。当たり前です。

だって変わったのは人ではなく、会社の性格なのだから。

そして人の性格を変えるのは、会社の性格を変えるよりもよっぽど難しい。恋人や家族ですら難しいですよね?

このケースでいうと「働きやすい職場」を目指した結果「楽な職場」になってしまっていたんだろうな、と今では反省しています。

ブラックの真相

経営者サイドから言わせれば「会社を選んだのはあなただ」「だからあなたが会社に合わせてほしい」と言いたい。

一方で、社員サイドから言わせれば「私を選んだのは会社だ」「だから会社が私に合わせてほしい」と言いたい。

どちらも正論だと思います。

でもこのギャップはお互いにとって良くはないですよね。むしろ不幸です。

結局は企業と社員の間に価値観のギャップがあるということが「ブラック」を生み出す要因なんじゃないかと思います。

ではこのギャップはどうやったら埋められるのか・・・

私自身、研修や面接・面談の中でこのギャップをいかにして埋められるかを、試行錯誤していますが、どこまで正しく伝わっているかは正直分からないし、まだまだ伝え足りない部分もあると思います。

このテーマに関しては、これからも研究が続きそうです。

はい、答えは出ていません!

ホワイトの要件

色々な試行錯誤をする中で、1つ気づいた事は、
会社が働きやすい環境を整える事は「会社にいる理由」の直接的な要因になっていない事。

いわば「社員の権利」を提供するだけであって、会社にいるための「前提条件」を整えるにしか過ぎないという事です。

その土台の上にビジョンや風土等の価値観があり、「働く環境」と「価値観への共感」、この2つが揃った時、きっと社員にとってホワイトな企業になるんだと思うんです。

そしてそんなホワイトな会社にはホワイトな社員が溢れかえっていることでしょう。

現実は・・・

でも実際問題、そんな会社は中々無いのです。なぜなら

・会社にとって環境を整える事はコストがかかる事だから中々取り組めない
・人手不足に拍車がかかって、時間をかけた慎重なマッチングができない
・価値観の共有よりも技術目線で採用した方が直面している問題に対して即座に解決できる
・そもそも「会社が雇用してやっている」とう感覚の方もまだ多い

うーん。そうですよね・・・って感じです。

因みに私はというと、上記の反対方向を実践しています。

・環境を整えることに過剰にならない程度にコストをかける
・採用は新卒採用をベースとし、1人を採用するために1年以上かける。人が足りないなら人員に合わせた生産活動にする。
・技術や経験よりも価値観への共感を重要視する。特に中途採用は。
・選んで入社してくれた事に感謝する

とは言っても、これらを真面目に取り組むと正直大変です。
私の会社では飲食事業もあるのですが、飲食業は労働基準法に沿って真面目に運営するとハッキリ言って収益体制を築くのが非常に難しい業界になってしまっています。
でもその法律に沿うように頑張ってみました。
なぜなら、「私がその環境で働きたいか?」と聞かれたら「Yes」とは言えないから。ただ、業界全体がブラックありきなので、真面目にしてるところほど価格競争に敗れて淘汰されてしまうんですよね。悲しい現実です。

他に変えた事といえば、想いを熱く語るようにキャラを変えました。熱意を持って伝えないと何も伝わらない、という現実を知ったからです。
でもその甲斐あって、そんな熱苦しい話を素直に聞いてくれるメンバーがじわじわと増えてきました。

夢や希望を持って入社してくれるって凄く嬉しいし、有難いことですね。
だから私自身も彼らのために頑張らないと、と素直に心から思えるんですよね。
これは私にとってのやりがいだし、「ホワイト」に思える瞬間です。

転職当初に取り組んだ「ホワイト化」の時のように見返りを求めて自分に嘘をついて無理している、いわゆる自分にとって「ブラック」ということも今ではありません。

そんなスタンスで経営をしていたら、気付いたら、世間的なホワイト企業の認証(?)であるユースエールという認定も受けていました。(愛媛では6社目らしい)

辿り着いた境地

紆余曲折あって出来上がった経営者としてのルールが次の通りです。

・自分がされて嫌なことは社員に対してもしない。
・その感覚をベースに社内環境を整備していき、そこで見返りも求めない。
・自分が楽しいか?という基準で仕事(事業)を取捨選択。
・実現していきたい事は熱意を持って公言する。

そしてシンプルに、価値観に共感してくれる人と一緒に仕事がしたい。
一際この願望が強くなりました。

今では「何をするか」というよりは「誰とするか」の方が重要な気がしていて、マッチングが本当に大事だと感じています。

そして、価値観に共感してくれる頼もしいメンバーが増えてきた現在、毎日が本当に楽しいと思えるようになってきました。

つい先日、西条に出店したお店なんかは、阿吽の呼吸で事が進み、気付いたらオープンしていた感じでした。
すごく人ごとっぽいんですが、「すげー奴らだな」ってただただ感心している自分もいました。

あ、因みに、価値観は共感していたとしても、各々の価値観が全く同じわけではないんですよね。
そこが難しいニュアンスで、価値観は押し付けるものではなく、押し付けられるものでもない。
芯の部分さえ一致して、お互いの価値観を認め合えたらそれで良い、っていうのが私の考える「価値観の共感」です。

なので細かいことではちょこちょこぶつかります笑 それでもお互いはリスペクトしている・・・みたいな感じですかね。

私は社長ですが別に偉いとも思わないし、社員とも概ね対等だと思っています。

最後に

ホワイトは目指すものではなく、経営者が芯を持って進んだ結果、気づいたら自然となっているもの、そんなもんなんじゃないかと思います。

だから私の取り組みを他者に推奨するわけではありません。もし無理して取り組んだとしてもそれは自分自身に対してブラックになってしまうし、多分結果もついてきません。

偉そうな事を書きましたが、実際問題、今も離職は定期的にあります。
でも「離職」=「悪い事」という認識は私の中で薄れていて、お互いより良い道を選択するための「ステップアップ」だと思えるようになりました。

別れは悲しいですけどね。

そして私は「世間的にホワイトが良い!」という考えでもなく、ブラックもあるから良い感じのコントラストが生まれるとも思っています。

牛の柄のように白と黒があるから面白い社会になるんだろうし。

ただ、この情報化された社会、露骨なブラックは淘汰されていくと思いますが・・・

私は、流されず”自分にとって”ホワイトな会社づくりを今後も続けていきます。

今回は経営者サイドからの話ではありましたが、私も元会社員です。
社員の立場だったとしても働き方はある程度はコントロール出来るし、何より「会社選び」は出来ますよね。
みなさんにとって、何がホワイトか?(ホワイト=充実している状態)
冷静に考えることってあんまり無いと思いますが、是非考えてみてはいかがでしょうか?

自分にとっての「ホワイト」を理解できたら、あとはそこに寄せていけば良いだけなので、人生きっと楽しくなりますよ!

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ABOUT ME
岡崎 晋也
畜産をベースとした6次産業の会社の代表をしています。 元化学メーカーのSEです。 よろしくお願いいたします。