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サイボウズが社内公募で取締役を決めるってよ!

コロナに明け暮れた 2020 年もあと 2 日となりました。
冬場に入り再び感染が拡大している状況ですが、一日も早くワクチンが実用化され、2021 年はまたみんなが笑顔で直接交流できる、そんな年になると良いですね。

さて、いろいろと変わった取り組みでお騒がせしているサイボウズですが、2020 年最後のチャレンジとして「取締役を社内公募で決める」という発表をさせていただきました。
すでにニュースリリース等でご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、つまり、サイボウズでは「私、取締役やりたいです」と手を挙げた人が、誰でも取締役になれるということです。
入社1年目でも、「やってみたい」と手を挙げれば取締役になれる。「そんなのあり?」と思ったあなた、サイボウズはそれを「あり」にしちゃったんですw

▼ニュースリリース
https://topics.cybozu.co.jp/news/2020/12/03-8920.html

そもそも取締役って・・・

現在の株式会社では、会社法により、株主が取締役を選び、取締役が事業の執行者を選び、執行者が従業員を雇うという権限の構造になっています。代表取締役も取締役会によって決定されますし、会社運営の意志決定もこの取締役会で決められます。つまり、現在の株式会社運営において、取締役は結構絶大な権限を持っているのです。
そんな重要な役割を、入社1年目や、「やってみたい」といった動機のメンバーにやらせて良いのか?
それを実現するためには、今の会社の仕組みを根本的変えなければ実現は不可能です。

取締役社内公募の背景

それでは、なぜわざわざサイボウズは「取締役を社内公募で決める」といったことにチャレンジすることになったのか?
サイボウズでは、すでに10年以上前から、「役職」=「役割」という考え方で組織を運営してきました。つまり、「部長」は「部長という役職」では無く、「部長という役割」なのです。なので「部長」になっても役職手当がある訳でも無く、人事異動で普通に「部長」が「役職無し」になったりもします。それは降格ではなく、単に役割が変わるということなのです。現状では役割を遂行するために必要な権限は付与されていたり、情報閲覧も役職によって制限があったりもしますが、開発部ではすでに「部」自体を無くし、「部長」もいなくなりました。
現在、会社の重要事項は取締役が決定するのではなく、社内のアドバイスプロセスにあたるオープンな会議で共有された後、各セクションの本部長が決定をするようになっています。

ティール組織の実現に向けて

サイボウズでは、目指す組織の形を「ティール組織※」のような自立分散型の組織だと考えています。よりスピード感を持ってビジネスを進めるにあたり、組織も進化すべきだと考えるからです。
個人的には、現在のサイボウズの組織は、多様性を重視した「グリーン組織」に近いと感じているのですが、今回の取り組みは、まさに「ティール」に近づく大きな一歩だと考えています。


今年のたてヨコの取り組みのひとつである「宅タク便」はまさにティール型のプロジェクトでした。ただ、それは組織の枠を超えたプロジェクトだったため、みんなが平等な立場で関わることが出来たからこそ実現出来たと言えるでしょう。現代の日本の会社組織では、ヒエラルキーに縛られており、なかなか自立分散型の組織運営は難しいと感じています。


サイボウズでは、「理想への共感」「多様性の重視」「公明正大」「自立と議論」という組織風土を時間をかけて作っていきました。徹底した情報共有とディスカッションにより、先ずは取締役の権限を無くしていきます。
さらに今後は本部長、部長の権限を無くすことになっていくでしょう。

まだ今回の取り組みが上手くいくかは分かりません。ただ、今後の日本の会社の在り方に何かしら影響を与える大きな一歩になると信じています。

ぜひサイボウズの今後の取り組みにご注目ください。

※2014年に出版されたフレデリック・ラルー氏の著書「ティール組織(邦題)」で提唱された進化型組織。指揮命令系統自体が存在しない自立的な組織で、組織の目標実現に向かって、ひとつの生命体や生物のように平等な権限と責任を持って進むことができる組織。

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久保 正明
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